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ラサール/サプライチェーンの短命化が近代的物流施設需要を喚起

2012年02月23日/物流施設

ラサールインベストメントマネージメント(以下:ラサール)は2月23日、東京・丸ビルで「2012年のグローバル不動産投資戦略」についての説明を開催した。

2012年のグローバル不動産投資展望について、ジャック・ゴードン投資戦略・リサーチ部グローバルストラテジ、ロビン・グッドチャイルド投資戦略・リサーチ部インターナショナルディレクター、アジア・パシフィック地域投資戦略・リサーチ部ヘッド、スタンレー・クラスカ、ラサールインベストメントマネージメントセキュリティーズ共同CEO、そして日本法人の中島康雄代表取締役兼CEOが、それぞれ担当の部門についての展望を語った。

<中島康雄代表取締役兼CEO>
20120223lasalle - ラサール/サプライチェーンの短命化が近代的物流施設需要を喚起

日本市場での説明に立った中島CEOは「日本の物流施設のうち、98%が
フロンティアだ」と語り、物流施設が日本の投資市場で大きな期待感を集めているとした。

その要因は物流施設に対するニーズが変わってきたことだという。物流の外注拡大にともなう近代的な倉庫スペースの高い需要が顕著になっている。これは、従来の倉庫群が必要なくなってきたことを意味する。特に、東日本大震災、タイ洪水被害等により、これまで構築してきたサプライチェーンの短命化が現れたことも要因としている。

そのため、耐震構造・免震構造の倉庫への移転、不動産リスクの低減、エコ物流・換気用へ配慮した近代的倉庫への需要が増している

しかし、日本の倉庫全体のストック量(1億4500万坪)のうち、投資適格の近代的で大型の倉庫は約300万坪と全体の2%に過ぎない。98%が手つかずで残っているフロンティアということだ。

今後は立地場所も重要となるとしている。近代的大型物流施設は港や空港の近くというよりも、労働力を必要とするため、消費地のより近く、通勤できる場所がより重要になるとしている。

また、従来のように長期契約ではなく、フレキシブルな契約期間と賃貸面積の自由さが求められているとしている。

今後同社では、新規の近代的物流施設にこれまでと同様の投資をしていく予定だ。

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