村田機械は5月7日、自動倉庫に搭載する監視用カメラシステム 「CSU-100」に、ディープインサイトのエンベデッド・ディープラーニング・フレームワーク 「KAIBER」を組み込み、AIによるリアルタイムの画像解析をシステム制御に活用することで荷物移載時のトラブル低減・稼働効率向上をはかる自動倉庫システムを開発し、設備稼動環境での実証試験を開始したと発表した。
愛知県犬山市の村田機械犬山事業所の 「ムラテック・グローバルパーツセンター」 内で実稼働している自動倉庫に 「KAIBER」を組み込んだカメラシステムを搭載して検証を進め、今秋にもフィールドでの実運用を開始する計画。
これまで、配送センター内の物流システムの中核である自動倉庫では、移載装置(スタッカークレーン昇降台)上やラック内の荷物の荷崩れや梱包の不備などをいち早く検知することで、未然にその後のトラブルを回避することが可能となる。
しかし、扱う製品荷姿が多種多様になり、同時に処理速度向上が要求される中で、従前のセンサによる検知だけでは判断に十分な精度を得ることは難しいのが実情だった。
今回、ディープラーニングによるリアルタイムの画像解析をカメラシステムに組み込むことで、人の目で監視するのと同様のリアルタイムな判断により、検知能力の大幅な向上が期待できる。