太平洋海運が10月31日に発表した2009年3月期中間期決算によると、売上高は111億800万円(前期比91.0%増)、営業損失97000万円(前期は4億8000万円の営業利益)、経常損失4億2600万円(9800万円の経常利益)、当期損失4億3700万円(1億2000万円の当期利益)と大幅な赤字決算となった。
中間期はプロダクトタンカー1隻の用船を開始、プロダクト船の増加で8月にシンガポール駐在員事務所を開設した。部門別の概況では、油槽船部門でVLCC2隻のドック入り工事があり、不稼働期間の短縮や諸経費の削減に取り組んだ。貨物船部門では、営業規模の拡大、船隊拡充の一環として、11月竣工予定のハンディマックス型撤積船1隻の定期用船を決めたほか、定期貸船契約を締結した。社船チップ船1隻がドック入りしたが各船の運航効率向上に努めた。
船舶管理業務部門では、最重要課題である海難事故ゼロを目標とした安全運航の徹底し、特にタンカーの船舶管理は外国人船員の確保、に安全管理マニュアルの電子化など管理システムの質向上とコスト削減に注力した。中間期の管理船隻数は、前期より3隻が増加し25隻となった。
利益面では、船員費増加やドック入り費用などが増加し赤字となった。
通期の業績予測を修正し売上高は218億円(当初予測より1.4%増)、営業損失1億2000万円(2億1000万円の営業利益)、経常損失8億4000万円(5億4000万円の経常損失)、当期損失8億4000万円(5億4000万円の当期損失)と赤字が継続する見通し。