LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信

東洋埠頭/通期は増収、営業利益61.2%増

2009年05月13日/決算

東洋埠頭が5月13日発表した2009年3月期連結業績によると、売上高は323億4100万円(前年同期比1.5%増)、営業利益10億4500万円(61.2%増)、経常利益9億2200万円(72.6%増)、当期利益3億5800万円(前期は14億700万円の当期損失)となった。

新規貨物の集荷などの営業拡大に努める一方、業務の効率化、合理化を進め、諸経費を圧縮し業績の向上に努めた。自動車運送業務やコンテナターミナル業務などは減少。輸入青果物の主力であるバナナや、期前半の好調を維持した一般倉庫貨物の紙・パルプ、化学工業品などの取扱いが増加したことなどにより増収となった。

施設面では、埠頭貨物の取扱い増加を図るため、川崎支店に大型荷役機械1基を増設するとともに、同支店私有岸壁の耐震化に着手した。東京支店吉井営業所に普通倉庫1棟(2988㎡)、志布志支店に普通倉庫1棟(1822㎡)、大阪地区に輸入バナナの追熟設備をそれぞれ建設・稼働させるなどの設備投資を積極的に行った。

部門別にみると、埠頭部門では、経岸貨物量が前期並みの537万トンだった。穀物類は、鹿島地区での取扱いが減少したが、川崎・志布志両地区で増加したため、前期(399万トン)を上回る403万トンの取扱いとなった。石炭類は、セメント用石炭の取扱いがやや減少したが、発電用石炭の取扱いが増加したため、ほぼ前期(96万トン)並みの97万トンとなった。

鉱石類などその他貨物は、シリカサンド、非鉄鉱石の取扱いが増加したが、ソーダ灰や合金鉄、鉄スクラップなどの取扱いが減少し、前期(42万トン)を下回る37万トンの取扱いとなった。同部門の売上高は45億6800万円となり、前期比1.9%の減収となった。

倉庫部門の入出庫数量は、前期(340万トン)を上回る344万トン。平均保管残高は、前期(25万トン)を上回る28万トンとなり、金額では464億円(前期459億円)となった。一般貨物では、米・麦や金属製品などの取扱いは減少したが、紙・パルプ、化学工業品などの取扱いが増加。

輸入青果物は、柑橘類やパイン、野菜などの取扱いが減少したが、ダイエットブームが追い風となったバナナは取扱数量が大幅に増加したため、全体では取扱増となった。冷蔵倉庫貨物の取扱いは前期(14万トン)を下回る12万トンの取扱いとなった。売上高は、208億4800万円となり、前期比3.3%増となった。

国際物流業務、施設賃貸業務、自動車運送業務、コンテナターミナル業務、工場構内作業などのその他部門については、コンテナターミナル業務と自動車運送業務が減少した。売上高は69億2500万円となり、前期比1.5の減収となった。

次期の見通しは、大阪地区と海外での物流事業の業績安定化に努める。法令遵守を徹底し、環境負荷削減にも注力する。設備面では、年度中に川崎支店に石炭異物除去・高積設備を新設・稼働させるほか、2010年1月には博多支店香椎地区に青果物用加工施設を増設する。

2010年6月稼働に向けて、鹿島支店で大豆撰別設備を更新するとともに、定温倉庫(1998㎡)の増設をするなど経営基盤を拡充する。川崎支店では、私有岸壁の耐震化工事を継続して行ない、設備の維持更新と安全の確保に努める。

2010年3月期の連結業績は、売上高297億円、営業利益10億円、経常利益9億円、当期利益4億5000万円を予測している。

関連記事

決算に関する最新ニュース

最新ニュース