名鉄運輸が5月10日に発表した2011年3月期決算は、売上高848億2300万円(前年同期比4.9%増)、営業利益29億9600万円(10.7%減)、経常利益28億6900万円(5.4%減)、当期利益12億4000万円(45.5%減)となった。
営業面では、首都圏を中心にグループ共同での営業活動を展開するとともに、全国的にもグループ相互の営業情報の共有化や路線別の輸送力に即したきめ細やかな販売活動を推進した。
その結果、取扱重量は前年を上回る状況が続いたが、一方で運賃単価は競争激化もあって下落傾向に歯止めがかからず前年を下回る水準となった。
区域事業では、東京、名古屋、大阪などの大都市圏以外での販売活動にも積極的に取り組み、販売強化を図ったが、家電エコポイント制度の変更により、家電製品の出荷量が減少したことで、前年実績を確保できなかった。
引越事業では、主力の法人転勤引越に対して東京・名古屋・大阪地区において法人営業専任者を配置するなど、法人営業に特化した販売活動を行うとともに、契約条件の改定交渉を行うなどの収支改善にも努めた。しかし、企業業績の低迷などによる転勤異動の縮小に伴い、取扱件数は減少した。
貨物自動車運送事業の連結売上高は、710億8000万円となった。
次期の業績予想は、売上高830億円(2.1%減)、営業利益18億円(39.9%減)、経常利益14億円(51.2%減)、当期利益5億円(59.7%増)。