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メガネスーパー/物流センターの棚卸管理不備で、棚卸資産を過大計上

2011年12月28日/SCM・経営

メガネスーパーは12月26日、棚卸資産の過大計上が判明し、調査結果を発表した。

棚卸資産の過大計上額は2億4800万円(2012年4月期第2四半期決算期末、2011年10月31日現在)で、純資産額は1億400万円からマイナス1億4300万円となり債務超過となる見込み。

判明したのは、今年10月31日に内部監査室と常勤監査役が物流センターの棚卸立会いを行ったところ、物流センター責任者より商品在庫状況(滞留状況)に差異がある可能性の報告を口頭で受けたのが、きっかけだった。

11月1日から11月4日の間に物流担当のスタッフに対して棚卸資産の状況を把握するためのインタビュー調査を実施し、また棚卸資産の過大計上の可能性を検出するために現品を対象としたサンプル調査を実施し、現品調査において経年変化が見られる商品が検出され棚卸資産の過大計上の可能性を確認した。

調査の結果、今回誤謬が発生したシステムは、本部システム内の流通システムの一システムで、物流センター等において商品の入庫を受けた時点をベースに商品入庫日が設定されていた。

そして、社内の内部移動においても同様に、移動先において入庫を行えば、その時点が商品入庫日と記録され、滞留商品であっても自動的に評価日が繰り下がることとなっていた。

システムを開発した2002年ごろは、毎年40店舗もの多数な店舗の新規開設を行い、店舗入庫された商品は殆どの店舗内で売り切っており、基本的に内部移動を行なわないことが前提となっていた。

このため、商品入庫日を基準に棚卸資産の評価を行うと、正しい評価がなされないことが、今回の調査により明らかになった。

しかし、2010年4月期には151店舗の多数の店舗閉鎖を行い、閉鎖した店舗に展示していた商品在庫を物流センターに一括移動したことや、その商品を既存店舗へ再出庫を行ったこと等から、商品仕入日と商品入庫日の差異の影響が顕在化し、今回の発見に至った。

原因として会計基準に準拠した棚卸評価を行うシステムが存在していなかったことと、商品担当部門における内部牽制が機能不全であったものの、商品担当役員が棚卸評価において承認していたことが直接的な要因としている。

さらに、内部監査の監査領域が狭かったこと、監査役監査が不十分だったとしている。

再発防止策として、棚卸評価における体制の見直しと改善、商品担当部門における内部牽制の強化、商品担当役員の承認手続きの強化等の実施を挙げている。

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