熊谷組は3月1日、高層化された大規模な物流施設等にも対応可能な「新熊谷式柱RC梁S構法」(Super-High-Brid 60)の認定を取得したと発表した。
今回認定を取得した構法は、柱をRC造(鉄筋コンクリート)、梁をS造(スチール構造)とした混合構造。
1998年に同社は既に「熊谷式柱RC梁S構法」を主に高さ45m以下の商業施設、事務所ビル等を対象に開発していたが、更に適用範囲を拡大して、高さ60mまでの大規模な物流施設、ホテル、図書館等を対象としたものとした。
これにより、経済的な構造体が可能となり、更に顧客の多様なニーズに応えることができるようになった。
たとえば、大規模物流施設等は、通常の建物に比べて重い積載荷重、長いスパン、高い階高となる。これに対し、軸力が大きくかつ、長い柱部材には圧縮に強いRC造、スパンが長い梁には軽量で粘り強いS造を採用するなど、構造材料を適材適所に使用することにより経済的な構造体を実現することができる。
この構法は、2011年9月30日付けで日本ERIの構造性能評価を取得し、建物高さ60m迄適応。更に免震、制振、耐震の、どの構造にも柔軟に対応可能となっている。
当面は国内での活用を考えており、すでにいくつかの案件が寄せられているという。