LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





奥村組、CTC/除染土のう「輸送統合管理システム」開発

2015年10月16日/SCM・経営

奥村組と伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は10月16日、膨大な数の除染土のうについて、安全で高効率な輸送計画の策定に有効な「輸送統合管理システム」を共同開発したと発表した。

<輸送統合管理システムの概念図>
20151016okumuractc 500x281 - 奥村組、CTC/除染土のう「輸送統合管理システム」開発

東北地方での災害廃棄物の破砕選別、大型除染と震災復興(CM事業)業務で奥村組がCTCと共同開発し導入した「業務支援システム」を統合・発展させたもので、膨大な数の除染土のうや運搬車両等に関する情報の日常管理業務の省力化・効率化を実現し、工程短縮に向けて最適な輸送順序と運行ルートを選定することができる。

膨大な数の除染土のうを指定の貯蔵施設へ効率的に搬出するため、土のう毎に内容物、発生場所、放射線量等の情報を記録したRFIDタグを作成・貼付し、搬出時にリーダーで読み取ってデータを自動的に収集し、正確な数量や放射線量を把握することで、確実なトレーサビリティーを実現する。

全作業員の被ばく線量を漏れなく把握するため、全員にGPS機能付きの線量計を携帯させ、線量の計測値や位置情報、作業時間等のデータをリアルタイムで記録することで、作業員それぞれの被ばく線量を常時監視する。

除染土のうの輸送を円滑に行うためには、除染土のうへの詰め替えやトラックへの積み込みといった作業の進捗はもとより、運行ルートの交通状況が大きく影響することから、これらを反映した数学モデルを作成し、アルゴリズムとして最適化手法の一つである混合整数計画法を用いて、搬出場所、搬出時間帯、運行ルート、車両の必要台数等の最適解を算出することで、最適な輸送計画を立案する。

これらの情報を一元管理し、運搬作業の進捗状況や特記情報等をクラウドの専用ポータルサイト上にタイムリーでビジュアルに表示できるようにしたことで、発注者をはじめとする関係者との情報共有も深化させることができる。

今後、このシステムの採用を発注者に提案し、展開することで、被災地の復興に貢献するとしている。

関連記事

3PL・物流企業に関する最新ニュース

最新ニュース