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日通総研/9月の企業物流短期動向、運賃・料金で一服感

2015年10月28日/調査・統計

日通総合研究所は10月27日、9月の企業物流短期動向調査を発表した。

調査項目は、国内向け出荷動向、輸送機関別利用動向、輸出入貨物の動向、在庫量と営業倉庫利用の動向、運賃・料金の動向、物流コスト割合の動向の6項目。

その概要によると、国内向け出荷量の動向では、7~9月実績(見込み)の業種別「荷動き指数」は、全15業種中8業種において前期(4~6 月)実績よりも上昇したが、プラスの業種は食料品・飲料など4業種にとどまった。

10~12月見通しでは、12業種において改善が見込まれるものの、プラスの業種は食料品・飲料など5業種にとどまり、化学・プラスチックなど3業種が±0 で、一般機械など7業種がマイナスになるとみられる。

輸送機関利用の動向では、7~9月実績(見込み)の輸送機関別「利用動向指数」は、全輸送機関において前期(4~6月)実績よりも改善がみられたが、引き続き全輸送機関でマイナスを示している。

10~12月見通しでは、国内航空以外の輸送機関において「利用動向指数」が改善方向に動くものの、引き続き全輸送機関でマイナスとなる。ただし、一般トラック(△1)、特別積合せトラック(△2)、宅配便および鉄道コンテナ(△3)では水面近くまで戻しつつある。

輸出入貨物量の動向では、7~9月実績(見込み)の「荷動き指数」は、外貿コンテナの輸入、国際航空の輸入で上昇する一方、外貿コンテナの輸出、国際航空の輸出では低下した。「荷動き指数」は全輸送機関でマイナスを示した。

10~12月見通しでは、外貿コンテナの輸入で「荷動き指数」が小幅に上昇する一方、その他の輸送機関では悪化する見込みであり、引き続き全輸送機関で「荷動き指数」はマイナスになるとみられる。

在庫量と営業倉庫利用の動向では、7~9 月実績(見込み)の在庫量と営業倉庫保管量の動向をみると、すべての「動向指数」が前期(4~6月)実績よりも上昇し、製品在庫、営業倉庫保管量でプラス、原材料在庫ではマイナスとなった。

10~12月見通しでは、原材料在庫で「動向指数」が上昇する一方、製品在庫、営業倉庫保管量においては低下する見込みである。この結果、製品在庫では「動向指数」がプラス、原材料在庫、営業倉庫保管量ではマイナスと、バラツキがみられる。

運賃・料金の動向では、7~9 月実績(見込み)の「動向指数」は、内航コンテナ・RORO船において前期(4~6 月)実績から横ばいで推移する一方、その他の機関では低下した。「動向指数」は、国内航空において±0 で、その他の機関ではプラスとなった。

10~12月見通しについては、総じて小幅な動きとなり、一般トラックにおいて横ばいで推移する一方、その他の機関では上昇する見込みである。この結果、全機関で「動向指数」がプラスとなり、運賃・料金の上昇基調に変化はないが、やや一服感がみられる。

物流コスト割合の動向では、7~9月実績(見込み)の「動向指数」は、輸送用機械が唯一マイナスで、残り14業種がプラスとなった。業種全体の「動向指数」は+15 で、前期(4~6月)実績からは3ポイント上昇した。

10~12 月見通しでは、精密機械がマイナスに沈む一方、繊維・衣服など 7 業種で上昇の動きがみられる。この結果、業種全体の「動向指数」は+15 と横ばいでの推移が見込まれ、物流コスト割合の上昇圧力は依然として強い。

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