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UPS/2015年第3四半期、国際小口貨物部門の営業利益は10%増

2015年10月30日/決算

UPSは10月30日、2015年第3四半期の業績を発表した。

希薄化後1株当たり利益(EPS)は1.39ドルとなり、前年同期比では5.3%増加した。国際小口貨物部門の営業利益は10%以上増加して5億700万ドルとなり、全社の業績を押し上げた。

総売上高は、為替レートとフューエル・サーチャージの低下によって若干押し下げられ、142億ドルとなった。為替調整後ベースの増収率は1.8%だった。全ての事業における収益管理施策によって基本料金が上昇した。

UPSは第3四半期にコヨーテ・ロジスティックス社の買収を完了した。アセット・ライトなトラック輸送ブローカーであるコヨーテ社が加わることでUPSのケーパビリティが拡大する。コヨーテ社は1億ドル以上のシナジーを創出すると予想している。

なお、米国国内小口貨物部門の売上高は前年同期比1.9%増の89億ドルとなった。フューエル・サーチャージのレート低下によって増収率が押し下げられ、貨物1個あたり売上高が約250ベーシスポイント低下した。基本料金の改善は順調だったが、これもサービス構成や顧客構成の変化によって相殺された。

1日あたり総配達個数は前年同期比0.6%増となったが、これは主にプレミアム航空輸送サービスの成長が加速したことによるもの。eコマースの分野で航空輸送サービスへのアップグレードを選択する荷送人が増加したことにより、「Deferred」航空輸送は13%増と大幅に増加し、「UPS Next Day Air」も4.0%増となった。

工業生産の減速により企業間(B2B)貨物輸送が今年初めて前年同期比で減少し、「Ground」輸送サービスが若干減少した。一方で、企業対消費者間(B2C)向けの全ての輸送サービスの成長ペースは今四半期に加速した。

営業利益は1.6%減少して13億ドルとなり、営業利益率は14.2%だった。フューエル・サーチャージ収入の減少ペースが燃料関連費用よりも急激だったことが業績の押し下げ要因となった。

国際小口貨物部門の営業利益は10%増加して5億700万ドルとなり、営業利益率は17.1%に拡大した。業績は引き続き、収益の質の向上、輸送ネットワークの改善、輸出貨物取扱量の伸びによる恩恵を受けている。

為替によるマイナス影響の調整後は、国際小口貨物部門の総売上高は前年同期比で0.4%の増加となった。またフューエル・サーチャージ収入の減少によって小口貨物のイールドが約350ベーシスポイント押し下げられた。根本的な基本料金は世界の全地域で上昇した。

1日あたりの輸出取扱量は前年比で1.2%増加した。欧州域内の貨物取扱量および米国のインバウンド輸送取扱量の伸びがアジアと米国の輸出の落ち込みを上回った。

サプライチェーン/フレート部門の売上高は小幅に増加して24億ドルとなった。フォワーディング事業の売上高の減少、陸上混載輸送(LTL)の取扱量の減少は、コヨーテ・ロジスティクス社の売上高が加わったことで相殺された。コヨーテ社の取引手数料として約2000万ドルが発生したが、同部門の営業利益は2億1900万ドル増加した。営業利益率は前年比で9.1%拡大した。

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