国際協力機構(JICA)は3月8日、ジョージア(旧グルジア)の首都トビリシにおいて、同国との間で「東西ハイウェイ整備事業(II)」を対象として総額44億1000万円を限度とする円借款貸付契約に調印したと発表した。
事業に対しては第一期(2009年12月承諾、177億2200万円)の円借款を供与済であり、今次円借款は第二期の供与となる。
この事業は、黒海とカスピ海、ひいてはヨーロッパとアジアを結ぶ重要な国際物流網を構成し、ジョージア国内を横断する東西ハイウェイの一部をなすゼスタフォニ-サムトレディア間の道路と橋梁の整備(新設および改修)を行うことにより、ジョージアの輸送力増強を図り、同国の地域経済の発展に貢献するもの。
ジョージアでは、道路による貨物輸送が全体の4割、旅客輸送では9割を超えるため、道路輸送の整備は同国経済の生命線となっている。特に、本事業で整備が進められている東西ハイウェイは、アゼルバイジャン国境から黒海沿岸を結ぶ国際幹線道路であり、同国の物流改善の取組みにおいても最優先課題の一つとされ、世界銀行やアジア開発銀行なども一部を支援している。
この事業を通じて、コーカサス地域の人と物資の流通のために重要な役割を果たす東西ハイウェイの整備をすすめることにより、ジョージアのみならず同地域全体の経済発展に貢献することが期待される。