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メープルツリーインベストメンツ/松下代表取締役、トップインタビュー

2016年10月03日/物流最前線

グローバルスタンダードの物流施設を日本に提供する

メープルツリーインベストメンツジャパン
松下 典弘 代表取締役

<松下 典弘代表取締役>
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メープルツリーインベストメンツジャパンが設立されたのは、先進的物流施設開発が伸張し始めた2007年。来年で10周年を迎える。

伊藤忠商事と共同開発した大手EC物流施設の小田原センターが開発としては最初の事業で、つい先日も伊藤忠商事と共同開発した物件が発表されたばかりだ。

日本国内で管理する物流施設は、MLT(シンガポール証券取引所に上場しているS-REIT)の日本での運用施設22物件と自社単独開発物件も含めてすでに26棟を数える。

2015年に代表取締役に就任した松下典弘氏は「日本にグローバルスタンダードの先進的物流施設を提供する」とし、その抱負を語った。

<小田原センター>
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大手EC用の小田原センターが最初の開発案件

―― 会社概要からお聞かせください。
松下 シンガポール政府系の投資会社のテマセク・ホールディングスが100%出資した子会社がメープルツリーインベストメンツPte Ltd(以下メープルツリー本社)です。2000年に設立の不動産投資開発・運用会社で、本社はシンガポールです。その日本法人がメープルツリーインベストメンツジャパン(以下メープルツリージャパン)です。設立は2007年、まさに日本での先進的大型物流施設の伸長期にあたります。

現在、グループで約3兆円を超える資産を管理しており、日本では約2500億円弱の資産を管理しています。グループでは、欧米・アジア・オセアニアの世界12か国(領域含む)でオフィス物件、物流施設、インダストリアル(工業用物件)、商業施設、住宅、社宅、サービスアパートメント、学生向けサービス付マンション部門で投資・開発を行っています。

―― 商業施設開発とは。
松下 例えばシンガポールのセントーサ島への渡り口にある「ビボシティー」というショッピングモールも開発しています。ここは年間5000万人の集客がある巨大なショッピングモールです。そして、「ビボシティー」は、中国やベトナムでも展開されています。

―― 日本での資産の割合は。
松下 物流施設が約55%でオフィス部門が約40%、残りはオークウッドが運営するサービスアパートメントです。現状では、物流施設が中心の業務となっています。

―― 日本での最初の開発は。
松下 伊藤忠商事との共同開発の物流施設となる大手EC用の小田原センターと重量物を取り扱う常総センターが最初の案件でした。小田原センターは以前、香港での物件購入で伊藤忠商事とパートナー関係だったことから、共同開発となったものです。現在も伊藤忠商事とはパートナー関係として継続しています。この小田原センターは当時世界最大と言われており、延床面積は約20万m2あります。

―― 社員数は。
松下 グループ全体では約2000名、日本には50名弱在籍しています。日本では、ほとんどが日本人スタッフで、投資部門、アセットマネージメント、プロパティマネージメント、リーシングマネージメントとともに、開発の技術者も抱えています。

―― 資金調達は。
松下 シンガポール証券取引所に上場されている4つの不動産投資信託(S-REIT)と、5つの私募不動産投資ファンドを運用しています。私募不動産ファンドのうち2つは日本に特化したもので、MJLDとMJOFになります。日本での物流施設開発は主にMJLDを活用して積極的な展開を図っています。すべてのREITの34%から40%を自社で保有しています。

<常総センター>
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