DHLは、物流とテクノロジー業界のトップ企業やベンチャー企業を招き、毎年恒例のDHLイノベーションデーをドイツで開催した。
イノベーションデー当日は、公募企画 やインタラクティブ・セッション 、基調講演等が行われ、輸送に対する新たな社会的な取り組みや、物流業界におけるテクノロジーの未来の再考等のテーマが取り上げられた。
「イノベーション・チャレンジ2017」の最終選考においては、可動式ピースピッキングロボットのプロトタイプを募集したロボティクス枠ではアメリカのVecna社が、シェアリングエコノミー型物流のアイデアを募集したシェアリングエコノミー枠では、イギリスのベンチャー企業Parcelly社がそれぞれ優勝した。
起業家たちが審査員に対してアイデアの売り込みを行う「DHLシャーク・タンク」では、KWIK社が勝利を手にした。また、最も革新的なカスタマーソリューション賞は、PACCAR Parts社に贈られた。
「DHLイノベーション・チャレンジ」では、今年3月から9月にかけて、可動式ピースピッキングロボットのプロトタイプとシェアリングエコノミー型物流ソリューションという2つの枠に対して、世界中から多くの応募が寄せられた。
DHLのシニアエグゼクティブによる事前選考で選ばれた最終候補の各枠3組 計6組は、DHLイノベーションデー当日、180名の物流専門家の前で発表を行い、当日実施した聴衆の投票により優勝者が決定した。
Dell EMC社の協賛を得て開催された今年のロボティクス枠では、最終選考に残ったシンガポール、スイス、アメリカの3組が可動式ピースピッキングロボットのプロトタイプの実演を行った。
各ロボットは、倉庫内を自律走行し、様々な大きさの箱を棚から取り出し、台車に載せるよう設計されていた。優勝したアメリカのVecna社は、1万5000ユーロの賞金に加え、DHLと共同で概念実証を行う機会を獲得した。
Vecna社のダニエル セオボールド氏は、「自律移動型ピッキングロボットという難易度の高い課題に対し、当社のロボットの実力を証明することができ、大変嬉しく思います。DHLとの実証実験を通してこのロボットが果たしてどこまで有効なのかを確かめる機会を持てることを楽しみにしています」と語っていた。
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