三菱食品が5月8日に発表した2018年3月期決算によると、物流費(運賃保管料)は846億400万円(前年同期比3.4%増)となった。
森山透社長は、「人手不足に起因した物流コストの増加は1社の問題ではなく、業界全体の問題となっている。物流コスト増加への打ち手なくして、来期の増益はありえない。物流拠点の再編、AI・IOTを活用した生産性改革を組み合わせて、物流コストの削減に取り組む」と述べた。
現在、三菱食品として約400の物流センターを運営しているが、そのうち約200が汎用センター、約200が専用センターとなっている。
2018年度は、汎用センターを中心に、物流センターの統廃合を行う計画で、老朽化した小型センターを統合し、大型センターへ置き換えていくという。
森山社長は、「2020年を目途に統廃合を進めるが、最終的な物流センターの拠点数は、やってみないと分からない。専用センターは取引先の要望もあり、今後も増加する。汎用センターは、減少していくだろう」との見通しを示した。
三菱食品は、2011年に菱食、明治屋商事、サンエス、フードサービスネットワークの4社が合併して発足した。
合併翌年から3年間をかけ、各社で重複する物流センターの統廃合を実施し、さらに3年程度をかけ、物流センターの大型化や設備の更新などを実施してきたという。
三菱食品 決算/物流事業の売上高3.2%増、経常利益5.9%減