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ヨコレイ/60億円投じ、茨城県つくば市の圏央道沿線に冷蔵倉庫建設

2018年12月03日/物流施設

横浜冷凍(ヨコレイ)は12月3日、茨城県つくば市に建設する物流型冷蔵倉庫「(仮称)つくば物流センター」を着工した。

<(仮称)つくば物流センター>
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総投資額は60億円。常磐自動車道「谷田部IC」から至近の土地1万5000m2に、3階建て延床面積2万m2の倉庫を建設し、2020年2月の竣工を目指す。ヨコレイとして関東で13拠点目、圏央道沿線で6拠点目の冷蔵倉庫で、竣工によって同社の国内外合わせた庫腹は100万トンを突破する。

新施設の収容能力は、ヨコレイが圏央道沿線に構える冷蔵倉庫で最大の2万4700トンで、温度帯別の内訳はF(フローズン)級が2万700トン、CF(チルドフローズン)級が3450トン、C(チルド)級が550トン。冷却設備には、貨物の品質を長期間保つ自然対流冷却方式を採用するほか、半密閉型でメンテナンス性の高いレシプロ式の設備を業界で初めて採用する。

また、ヨコレイの保有する設備で最大の9100パレットを収容可能な移動棚の導入に加え、庫内作業のナビゲーションシステムを採用することで、省人化と業務の効率化を実現。トラックバースの予約受付システム「Yokorei Truck Reserve System」も導入し、車両待機時間の削減やCO2排出量削減にも取り組む。

安全対策としては、全フロアでフードディフェンスに対応。発電出力618kWの太陽光発電設備やLED照明の導入などによって環境にも配慮する。

<建設地>
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建設地は茨城県による土地区画整理事業の施工地区内で、同県から入札で取得した。常磐自動車道「谷田部IC」に加え、同道と圏央道が接続する「つくばJCT」へのアクセス性も高く、施設の完成によって圏央道沿線の既存5施設(伊勢原、鶴ヶ島、加須1・2、幸手)と合わせて、首都圏の物流網をさらに拡大し、広域にカバーすることが可能になる。

近隣には食品メーカーの工場が集積しており、工場向けの原材料や完成品の保管を想定。また、北海道の苫小牧港から大洗港へ入港するフェリー貨物の取り扱いも視野に入れている。

<ヨコレイの吉川会長>
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ヨコレイの吉川 俊雄会長は、「3月のつくばジャンクション開通で圏央道と全主要高速道路の接続が完了したことや、鹿島港、大洗港、日立港といった港湾から1時間程度のアクセス性、関東と東北方面の物流の結節点となる立地に魅力を感じ、この土地への進出を決定した。新倉庫の建設は、短中期的な倉庫整備計画に含まれていなかったが、圏央道エリアにある5つの倉庫がフル稼働状態にあり、今後も旺盛な需要が見込めるため建設を決めた」とつくば物流センターの建設について説明。

また、ヨコレイとして初めて茨城県で倉庫を建設することになった経緯について、「従来、圏央道沿線で冷蔵倉庫を建設する場合、茨城県内陸部は立地先の候補に入らなかった。しかし、社内で改めてこの地域について倉庫の建設地としての適性を調査したところ、陸上・海上輸送の利便性が予想以上に高かったため、考え方を見直した。将来は、北関東や東関東での物流の中心地として大きく発展が見込める」と語った。

■(仮称)つくば物流センターの概要
住所:茨城県つくば市みどりの東8-1
敷地面積:1万5513.55m2
構造:鉄筋コンクリート造3階建て一部鉄骨造
延床面積:2万162.71m2
投資額:60億円
竣工:2020年2月
庫腹能力:2万4700トン(F級2万700トン、CF級3450トン、C級550トン)
冷却設備:自然対流冷却方式(Sittory方式) 陽圧除湿空調機1基
主要設備:ドックシェルター19基(パワーゲート対応)、ドックレベラー1基、垂直搬送機4基、移動棚9100パレット(1階2200パレット、2階2200パレット、3階4700パレット)、カーゴナビゲーションシステム、トラック予約受付システム
省エネ・環境対策:太陽光発電設備(618.8kW)、BEMS(ビルディング・エネルギー・マネジメント・システム)、LED照明、防熱材

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