大会時の輸送方針等を策定する「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 輸送連絡調整会議(第8回)」は6月19日、大会本番を見据えた交通対策検討の一環として、今夏に広域で大規模な交通規制の試行を実施する方針を示した。
<2019年カレンダー>

<2020年カレンダー>

これは、大会本番並みの目標を掲げ、交通混雑緩和に向けた取組を総合的にテストする期間を設定したもの。実際にチャレンジウィークとして、今夏の7月22日から26日まで実施する。
それによると、オリンピック・パラリンピックの期間に相当する期間を集中取組期間とし、企業等に重点的な取組を依頼。各社取組のピークを合わせるチャレンジウィーク及びコア日を中心に、効果測定を実施。TSM(交通システムマネジメント)は大会時と同等規模で数日試行する他、選手村~競技会場間でバスを実走させる。
試行の概要は、TDM(交通需要マネジメント)については、企業等への働きかけ、政府・都庁の取組等となっているが、TSMに関する試行では、高速道路の本線料金所流入調整、入口閉鎖、一般道路の交通対策(信号調整)となっている。
検証の主な内容では、交通マネジメント(TDM+TSM)の検証を図る都市、物流の検証では、物流効率化に向けた取組の実態調査(サンプル調査)を行う。
<高速道路TSM実施箇所図>

<一般道での対策>

取組として、7月24日には、高速道路では、本線料金所での流入調整、入口閉鎖による本線流入調整を行う。一般道では、環七内側への流入抑制(信号調整)を行う。7月26日も同様の内容で実施する。
<開閉会式を想定した試行素案>

さらに、8月25日には、開閉会式を想定した試行を行う。走行区間は、選手村(晴海)~新国立競技場周辺などで計画中で、バス20~30台の隊列での走行予定だ。
■東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 輸送連絡調整会議資料
https://tokyo2020.org/jp/games/transportation/data/20190619-appendix1.pdf