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三菱造船/次世代LNG運搬船を命名、キャメロンLNG-P向け

2019年09月02日/IT・機器

三菱造船は9月2日、三井物産向けに建造中である次世代LNG(液化天然ガス)運搬船の命名式を8月30日に行ったと発表した。

<次世代LNG運搬船「MARVEL HERON」>

20190902mitsubishiz1 - 三菱造船/次世代LNG運搬船を命名、キャメロンLNG-P向け

<後方から見た「MARVEL HERON」>

20190902mitsubishiz2 - 三菱造船/次世代LNG運搬船を命名、キャメロンLNG-P向け

この船は、船体構造の効率化やハイブリッド推進システムの採用などにより、LNG積載量や燃費性能を大幅に向上させた船型を採用した最新鋭のLNG船で、「MARVEL HERON」と命名された。9月に予定する完成後は、三井物産が参画するキャメロン(Cameron)LNGプロジェクトのLNG輸送などに従事することになる。

また、三菱造船が三井物産向けに建造する同型LNG船2隻のうち二番船となるもので、長さ297.5m、幅48.94m、深さ27.5m、喫水11.4m、載荷重量トン数約7万9000トン、タンク総容積約17万7000m3。三菱重工と今治造船の共同出資によるLNG運搬船の設計・販売会社であるMI LNGカンパニーを通じて受注した。

建造は三菱重工グループの三菱重工海洋鉄構が担当し、2月2日に進水した。三井物産は、キャメロンLNGプロジェクト向けのLNG船の船名として、渡り鳥に”MARVEL”を冠したものを採用しており、”HERON”とはサギのこと。同一番船の「MARVEL CRANE」は、2月21日の命名式および3月28日の引渡しを経て就航している。

なお、この船型は、信頼性の高いMOSS方式の球形タンクを改良して上半球部分を膨らませたリンゴ形状タンクを搭載することで、新パナマ運河の通行が可能な船幅におさめたうえで、LNG積載量を効果的に増大させたもの。

推進機関は、蒸気タービンとガス焚き可能なエンジンを組み合わせたハイブリッド2軸方式STaGE(Steam Turbine and Gas Engines)を採用。三菱重工独自の高効率再熱舶用蒸気タービン機関UST(MHI Ultra Steam Turbine Plant)と、ガスと油の両方を燃料にできる2元燃料ディーゼルエンジン発電設備および電気推進機関を搭載する。エンジンの排熱をUSTで有効利用することでプラント効率が大幅に改善され、低速域から高速域まで高効率運航が可能となる。

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