三菱造船は10月9日、新日本海フェリーと鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT)から受注した大型カーフェリー2隻のうち、2番船の命名・進水式を山口県下関市の三菱重工業下関造船所江浦工場で開催した。
「はまなす」と名付けられた大型カーフェリーは、北海道小樽市と京都府舞鶴市を結ぶ航路に就航予定で、今後、艤装工事、試運転などを経て2026年6月に引き渡される見込み。
三菱造船の新日本海フェリー向けとしては、10隻目のフェリー引き渡しで、船尾付近がアヒルの尻尾のように突き出した「ダックテール」が特徴のバトックフロー船尾船型や、垂直船首形状など最新鋭の省エネ船型を採用。
ダックテールを持つ国内フェリーは、1番船に次ぐ2隻目で船舶の横揺れを軽減するための「アンチローリングタンク」と「フィンスタビライザ」を組み合わせた省エネ型減揺システムにより、従来船に比べ5%の省エネが実現する。
なお、新日本海フェリーとJRTTから受注した1番船「けやき」は、すでに年4月に命名・進水式を終えており、11月に引き渡される予定。
■「はまなす」の概要
船種:旅客船兼自動車渡船
全長:約199.0m
幅:約25.5m
総トン数:約1万4300トン
航海速力:約28.3ノット
旅客定員:286人
積載台数:トラック約150台、乗用車約30台