JILS調査/新型コロナでサプライチェーンの混乱が拡大

2020年06月30日 

日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は6月30日、アンケート調査結果「新型コロナウイルスの感染拡大による物流・サプライチェーンへの影響」を発表した。

<荷主の約半数がサプライチェーン遅延の影響を受けている>

それによると、国内・海外からの原材料や部品、商品の調達・仕入れに遅れがあると回答した企業は、3月の調査から拡大(国内:前回25.00%→今回45.76%/海外:前回36.25%→今回50.85%)しており、「大幅な受注・販売増となった製品、部品がある」(前回32.91%→今回50.00%)、「大幅な受注・販売減となった製品、部品がある」(前回20.25%→今回43.10%)といった回答も増加していることから、サプライチェーンの混乱が引き続き継続・拡大していることが伺える。

国際物流について、海上貨物と航空貨物それぞれ方面別の状況を問う内容では、全体として「コストが大幅に上昇している」「輸送に遅れが生じている」など課題が発生しているとする回答が多く、特に航空貨物では全ての地域で過半数の回答者が「コストが大幅に上昇している」と回答、北米・東アジア向けでは8割が「コストが大幅に上昇している」と回答している。

<荷主、物流企業ともに業績へのマイナス影響を懸念する割合が増加>

業績への影響については、荷主企業の75%(前回:52.63%)、物流企業の78.58%(前回:64.78%)が、業績にマイナスの影響があるのではないかと回答し、前回調査からその割合は拡大している。

物流事業者への質問では、取扱い物量が減少していると回答した企業が増加(前回56.66%→今回78.38%)しており、新規顧客獲得に向けた営業活動が制限される中、トラックの減便や庫内人員体制の見直し等で対応しているとの回答もあった。また、コロナ禍以前と比べ、「トラックが確保しやすくなっている」(38.46%)、「作業員の余剰が生じている」(30.00%)といった回答も目立った。

荷主企業への質問では、約3割の企業が取引先との調整による物流条件の変更に取り組んだと回答。取り組んだうちの約7割の企業は、物流・ロジスティクス部門がこの取り組みを主導し、また取り組みの結果、8割以上の企業から効果があったと回答があった。

<約7割の企業が、「新しい生活様式」への対応が商習慣等に変化をもたらすと回答>

荷主・物流企業への質問では、約7割の企業が、今回の新型コロナウイルスの感染拡大や「新しい生活様式」への対応が、今後、検品・伝票レス化や納品時間指定の緩和、ドライバーの付帯作業の業務化等、サプライチェーンでの商慣習等に変化をもたらすと回答している。

アンケートは、新型コロナウイルス感染症による物流・サプライチェーン面での状況について、関係各位の情報共有を行うとともに、「新しい生活様式」における今後の対応策検討に向けた一助とするため、6月16~23日にかけて行ったもの。回答企業は146社。

■アンケート調査結果「新型コロナウイルスの感染拡大による物流・サプライチェーンへの影響」
https://www1.logistics.or.jp/Portals/0/pdf/COVID-19_02survey_200630.pdf

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