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アイバンホー・ケンブリッジ、PAG/435億円で物流施設開発

2021年01月13日/物流施設

カナダ・ケベック州の投資信託銀行(Caisse de dépôt et placement du Québec:cdpq.com)の不動産子会社アイバンホー・ケンブリッジとアジア地域に特化した世界最大の民間投資法人の一つPAGは1月13日、日本の物流資産をターゲットとした最大約435億円の投資資金規模を有するジャパン・ロジスティクス・ベンチャー(Japan Logistics Venture)を設立したと発表した。

このベンチャーでは、長期保有を目的とし、特に都市部及びラストワンマイル物流向けコア資産の開発・取得を目指す。

アイバンホー・ケンブリッジのジョージ・エイジゼン アジア太平洋シニア・バイス・プレジデントは「物流はこのコロナ禍にあっても高い復元力を示しており、特にアジア太平洋地域では、今後数年にわたり注目される重要な分野であるとみている。当社は既にシンガポール、オーストラリア、中国、インド及びインドネシアに投資実績を有しており、今般、新たな投資戦略を日本市場で展開できることを大変嬉しく思う。本ベンチャーを通じて、日本市場における成長とポートフォリオ多角化の加速化の実現を期待している」と述べている。

また、今回のパートナーシップを通じて物流資産向け投資に継続的に取り組み、グローバルに展開していく。グローバル的観点からは、今回選択した日本の投資対象は都市圏にあり、空室率も低いため、今後もeコマースの普及に大きく期待できる点が魅力的と言える」としている。

PAGグループのジョンポール・トッピーノ社長兼PAG 不動産マネージング・パートナーは「本ベンチャーを通じ、当社が尊敬してやまない投資会社であるアイバンホー・ケンブリッジとの関係をさらに深めることができ、大変光栄に思う。PAGは1997年に日本の不動産投資を開始、当該市場に対する幅広い知識と豊富な投資実績を有している。日本の物流資産は、今後も魅力的で安定した投資対象であり、アイバンホー・ケンブリッジが日本におけるポートフォリオ拡充を推進させていくなか、同社と協働できることを楽しみにしている」と話している。

さらに、「eコマース市場の拡大を受けて物流施設に対する需要も高まっている。日本においてもeコマースは引き続き拡大しており、近代的でハイグレードな物流施設が継続的に不足する一方、需要は高止まりで推移している。本ベンチャーは、こうした要因、諸条件を背景に、東京圏、大阪圏のハイグレードな物流施設に対する需要に対応する。また、名古屋圏も投資対象地域として検討する可能性がある」としている。

投資資金規模は約435億円を予定しており、すでに複数の投資候補先を特定し、パイプラインを拡充させている。本ベンチャーの最終的な意思決定を行う投資委員会は主要株主であるアイバンホー・ケンブリッジ及び運営上の管理者であるPAGにより構成される。

アイバンホー・ケンブリッジとPAGは初めての投資を2017年に実行して以来、戦略的パートナーシップを構築しており、本ベンチャーの設立により、その関係はさらに深まることとなる。アイバンホー・ケンブリッジは、産業、オフィス、住宅及び小売などのセクターを中心に、約640億カナダドル規模の不動産ポートフォリオをグローバルに展開している。

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