商船三井、丸住製紙、三浦工業の3社は3月24日、共同開発中のマイクロプラスチック回収装置を、2022年に竣工を予定している丸住製紙向けの新造木材チップ船1隻に搭載することを決定したと発表した。
マイクロプラスチック回収装置の搭載は、2020年10月27日の試験採取実施に始まり、バルクキャリア3隻への搭載を経て、この船は5隻目の搭載となる予定だ。
従来、マイクロプラスチックはバラスト水処理装置を構成する逆洗機能付きフィルタに補集され、フィルタ洗浄時の船外排水と一緒に排出されていた。そこで、新たにマイクロプラスチック回収装置を設置し、船外排水の一部を導くことによって、マイクロプラスチックの回収を実現した。これまでの試験採取から、この装置の性能が設計通りであることを確認し、年間一隻あたり数万個の回収量を見込んでいる。
丸住製紙は企業理念として「地球環境保全に努める企業」であることを掲げており、環境に調和したものづくりを大切にしている。資源循環型産業への限りない探求と地球規模での環境・社会問題への取り組みを通じ、社会課題の解決に取り組んでいる。
商船三井は一般商船へのマイクロプラスチック回収装置搭載数のさらなる拡大と、回収したマイクロプラスチックをリサイクルする事により、綺麗な海と資源循環の達成を目指す。また、海運会社として一層積極的に海洋・地球環境の保全に対する取り組みを進めていく。
三浦工業は、バラスト水処理装置の排水を全量回収できるマイクロプラスチック回収装置の商品化を進め、世界の海洋環境保全に取り組んでいくとしている。
商船三井ほか/風力推進補助装置を既存ケープサイズバルカーへ搭載完了