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福山通運/近鉄グループHDから自己株式を公開買い付け

2021年05月12日/SCM・経営

福山通運は5月11日、近鉄グループホールディングが保有する福山通運の株式を公開買い付けの手法で自己株式として取得すると発表した。

これは、近鉄グループHDからの売却意向を受けて、福山通運が自己株式として取得することは、同社の1株当たり当期純利益(EPS)やROE等の資本効率の向上に寄与し、株主に対する利益還元に繋がるとの結論に至ったもの。自己株式の具体的な取得方法については、株主間の平等性及び取引の透明性の観点から十分に検討を重ねた結果、2021年4月上旬、公開買付けの手法が妥当であると判断した。

この公開買付けにおける1株当たりの買付け等の価格は、基準の明確性及び客観性を重視し、基礎となる同社普通株式の適正な価格として市場価格を重視すべきであると考えた。さらに、2021年4月上旬、本公開買付けに応募せずに同社普通株式を所有し続ける株主の利益を尊重する観点から、同社の資産の社外流出を極力抑えるべく、市場価格より一定のディスカウントを行った価格で買い付けるこ
とが望ましいと判断。

近鉄グループHDとの検討を進めた結果、ディスカウント率を9%とすることによって、近鉄グループが所有する同社普通株式の全てについて、本公開買付けへの応募がなされるのであれば、株主の利益還元と同社普通株式を所有し続ける株主の利益の尊重との調和の観点からも妥当であると判断した。

これにより、取締役会決議として、普通株式900万100株、取得総額364億4140万4900円を決議した。買付け等の期間は2021年5月12日から6月8日の20営業日。買い付け等の価格は普通株式1株につき4049円。

なお、福山通運と近鉄グループとは長年にわたり確固たる信頼関係を構築しており、この件により近鉄グループが同社普通株式を所有しなくなった場合においても、両者の良好な関係が継続することは勿論のこと、今後も両者の事業発展のための列車を使った貨客混載事業による新しい輸送サービスの展開を予定するなど、適切な協力関係を維持していくとしている。

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