LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





プロロジス/海老名市にオイシックス・ラ・大地専用冷蔵倉庫竣工

2021年08月05日/物流施設

プロロジスは8月5日、神奈川県海老名市において、食品宅配サービスを展開するオイシックス・ラ・大地のBTS型物流施設「プロロジスパーク海老名2」を竣工した。

<プロロジスパーク海老名2の外観>
20210805prologis1 520x293 - プロロジス/海老名市にオイシックス・ラ・大地専用冷蔵倉庫竣工

<入口付近>
20210805prologis2 520x347 - プロロジス/海老名市にオイシックス・ラ・大地専用冷蔵倉庫竣工

<エントランス>
20210805prologis3 520x347 - プロロジス/海老名市にオイシックス・ラ・大地専用冷蔵倉庫竣工

<1階の冷蔵倉庫部分>
20210805prologis4 520x347 - プロロジス/海老名市にオイシックス・ラ・大地専用冷蔵倉庫竣工

<冷凍倉庫部分はオイシックス・ラ・大地が独自に展開>
20210805prologis5 520x347 - プロロジス/海老名市にオイシックス・ラ・大地専用冷蔵倉庫竣工

「プロロジスパーク海老名2」はオイシックス・ラ・大地に賃貸され、宅配サービスブランドOisix専用の施設になる。関東最大のマザーセンターとして、全国の生産者や取引先メーカーから入荷した生鮮食品を地域別に出荷するための拠点となる。

「プロロジスパーク海老名2」は、4階建て、全館10℃帯の冷蔵倉庫として開発され、1階の一部にはマイナス20度の冷凍設備を備えている。大型車両が2階部分へ直接アクセス可能なスロープを設け、ドックシェルターを備えたトラックバースを1・2階に合計40台分整備した。また、約110台分の自動車用駐車場を整備し、周辺地域からの通勤に対応する。住宅が立地する敷地東側には防音壁を設置している。

賃貸型の冷凍・冷蔵倉庫は、汎用性を重視し、ドライ(常温)倉庫をベースに冷蔵設備を導入する開発手法が一般的だが、入居企業にとってはコスト増や工期長期化が負担となる。「プロロジスパーク海老名2」では、プロロジスが施設全体を当初から冷蔵倉庫として開発することで入居カスタマーの負担軽減を図った。このような開発手法はプロロジスとしては初の取り組み。また、これまでにプロロジスが手掛けた冷蔵倉庫の中で「プロロジスパーク海老名2」は過去最大の規模となる。

<プロロロジスの山田御酒社長>
20210805prologis6 520x347 - プロロジス/海老名市にオイシックス・ラ・大地専用冷蔵倉庫竣工

プロロジスの山田御酒社長は竣工式で「この土地は2014年に取得した。交通至便な立地で従業員獲得も容易なこの場所は戦略的な開発を考えていた。オイシックス・ラ・大地さんとは、2017年に話を始めたが、途中一旦中断し、2019年に再度交渉を開始。2019年3月に基本合意となった。最大の特徴は全館冷蔵仕様としたこと。通常のドライの倉庫に後から冷蔵化する場合が多いが、今回は最初から冷蔵化することで、工期短縮、コスト削減を図った。このようなことが事前に合意ができたことで、今回の竣工に至ったもの。今後、マルチテナント型の冷蔵倉庫も考えられる展開になってきたと思っている。プロロジスとしては、国内106棟目、BTS型で44棟目、神奈川県では、ちょっと少ないが7棟目となった」とあいさつした。

<オイシックス・ラ・大地の高島宏平社長>
20210805prologis7 520x328 - プロロジス/海老名市にオイシックス・ラ・大地専用冷蔵倉庫竣工

入居企業となるオイシックス・ラ・大地の高島宏平社長は「コロナ禍の大変な中、このタイミングで竣工いただき感謝している。竣工式に出席するのは初めて。21年前に起業したが、初めてセンターを移転したのは20年前。当時物流を依頼していた栃木県のやさい業者さんが廃業ということで、急遽配送センターを海老名に移転した。その時は移転期間が2日間だったが、運営するメンバーがいなく、私も含めて、全員で近くの健康センターに寝泊まりしてピッキングをした。当社は計画力がなく、いつも行き当たりばったりで、気づいてみれば行き当たりばったり力が最大化していた。この傾向は今後も中々変わらないとは思うが、今回のセンター竣工で計画の大切さも学んでいる。ミスなしで、スピードアップの運営にチャレンジしていきたい」と話した。

<山田御酒社長と高島宏平社長>
20210805prologis8 520x323 - プロロジス/海老名市にオイシックス・ラ・大地専用冷蔵倉庫竣工

入居企業のBCP(事業継続計画)支援の一環として、緊急地震速報や衛星電話、停電時にも簡易発電機の接続により開閉可能な電動シャッターを導入したほか、緊急時の荷物搬出口として3階4階にマシンハッチを設置している。また、近年増加傾向の水害への対策として、キュービクルの設置高さを約2mかさあげした。

環境負荷軽減への取り組みとして屋根面に約700kwの太陽光発電を導入するほか、倉庫部分には、プロロジスが開発し、通常のLED比で電気使用量が半減できる高天井用センサー付LED照明を設置している。施設内で使用される電力は、グリーン電力(再生可能エネルギー由来の電力)を利用することが決定している。

また、気温・湿度・雨量・風速・地震などの環境データや、電気・水の使用量をリアルタイムで取得・分析可能な「プロロジススマートボックス」を導入することで、省エネルギーに寄与し効率的な倉庫運営をサポートする。

「プロロジスパーク海老名2」は、「圏央厚木IC」よりわずか1.9km、「海老名IC」からも約3.3kmと至近に位置し、2021年3月には、約6kmの地点に東名高速道路「綾瀬スマートIC」が開通し、配送拠点としてさらに利便性の高い立地となっている。圏央道と東名高速道路との交差部にあたるため、関東全域および西日本方面や都心部へアクセスしやすい立地。当地より約200mの地点を走る国道246号も利用しやすく、藤沢、鎌倉、横浜市中心部、首都圏西部など、首都圏主要消費地をカバーできる拠点として需要が高い好適地だ。

また、小田急線「海老名駅」からも約2kmと近く、周辺には住宅地が広がっているため施設内従業員の雇用確保にも有利。

■概要
名称:プロロジスパーク海老名2
所在地:神奈川県海老名市下今泉
敷地面積:1万7043.98m2(約5155.80坪)
延床面積:3万8510.65m2(約11649.47坪)
構造:地上4階建て、RC造(一部S造)
着工:2020年3月
竣工:2021年8月

関連記事

物流施設に関する最新ニュース

最新ニュース