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日本郵船/傭船の木材チップ専用船、八戸沖で座礁分断

2021年08月13日/3PL・物流企業

日本郵船は、MI-DAS LINE S.A.社(洞雲汽船の関連会社)から傭船している木材チップ専用船クリムゾン・ポラリスが八戸沖で8月11日に座礁し、12日午前4時15分に船体が分断したと発表した。

青森県・八戸港外で錨泊中に強風で流され座礁し、その後、船体の損傷箇所から、積み荷である木材チップの一部が流出した。さらに、船体やや後方部の5番貨物艙と6番貨物艙の間付近に発生した亀裂が進行し、前後2つ(船首部と船尾部)に分断した。

<分断したクリムゾン・ポラリス>
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(出典:海上保安庁)

乗組員は海上保安部の協力により全員本船から退避し、無事が確認されている。

分断された船首部は浮遊状態で錨鎖により留まっており、船尾部は海底に着底している模様で、分断された船体の曳航・処置については、船主と船舶管理会社が関係当局、サルベージ業者と環境汚染防止を最優先に検討しており、気象・海象を注視しながら付近にタグボートを配置して、挙動を監視している。

本船は座礁した8月11日時点で、燃料として重油約1,550MTと軽油約130MTを保有していたが、同社では流失した油の量については特定できていないとしている。

海上災害防止センターにより、油処理剤、吸着マットを使用して油濁の防除作業が行われており、海岸への油漂着が確認され次第、油回収業者がビーチクリーニングを行う様に準備を行っている。

座礁事故の原因について、現在確認中で、本船船長に対して捜査当局が事情聴取を行っており、日本郵船では、事故対策本部(本部長:代表取締役社長 長澤仁志)を立ち上げ、現地に要員を5名派遣した。

引き続き船主、船舶管理会社と関係者と協力して早期の事態解決に向けて全力で取り組むとしている。

なお、8月13日に事故の概略・現状を説明する記者会見を実施した。

■本船要目
船種:木材チップ専用船
全長・全幅 :199.9m・32.2m
総トン数:39,910トン
乗組員:21名(中国人、フィリピン人)
船籍:パナマ
船主:MI-DAS LINE S.A.社 (洞雲汽船株式会社の関連会社)
管理会社:美須賀海運
竣工年:2008年

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