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鴻池運輸/空間や狭所に落下した鉱石を回収する装置を開発

2021年09月01日/3PL・物流企業

鴻池運輸は8月31日、装置の設計・製作で高い技術力を持つタジマと共同で、ベルトコンベアの下など地面からの高さが限定された空間や狭所に落下した鉱石(落鉱)を回収する装置を開発し、その基本技術について特許を取得したと発表した。

<落鉱回収装置>
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<稼働シーン 日本製鉄 東日本製鉄所 鹿島地区内の現場>
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この装置は、鴻池運輸が請け負う日本製鉄 東日本製鉄所 鹿島地区内の作業場において実運用を開始している。

落鉱回収装置は、1.本体 2.アーム/昇降動可能かつ水平面内において回動可能にする部分 3.バケット/落鉱をかき出し回収する部分で構成されている。

鴻池運輸は、日本製鉄の製鉄所内において、100年以上にわたり、原料受入、製造、検査・梱包、配送など一連の工程における多くの業務を請け負っている。

鴻池運輸が東日本製鉄所 鹿島地区内で担う業務の一つに、落鉱回収という業務がある。落鉱回収とは、ベルトコンベアで搬送される鉱石などの原料がベルトコンベア下に落下・堆積しコンベアの動きを阻害して操業に支障をきたすことを防ぐために、落鉱をかき出す作業。

従来、既存の回収装置が入り込めないような、地上からの高さが限定されたベルトコンベア下の狭所における落鉱回収は、人手による作業となっていた。しかも、堆積した落鉱は固化・塊状化するため作業の難易度が高く、作業者への負担も大きく時間も要するという課題があり、機械化による作業環境の改善と効率化が求められていた。

そこで鴻池運輸は、2018年よりタジマと落鉱回収装置の開発に着手した。高さが限定された空間や狭所で、重量が重い落鉱のかき出し作業ができる装置の開発は容易ではなく、何度も試作を重ねた結果、安定して確実に作業が行える装置の完成に至った。なお、この装置は無線のリモコンによる操作で、安全性も確保した作業を可能にしている。

今後は、外販も視野に入れ、実運用を通じてこの装置の改良を重ねていくとともに、特許技術の類似装置への展開も検討していくとしている。

■特許の概要
特許番号 :6902251 号
発明の名称 :落鉱回収装置
登録日 :2021 年 6 月 23 日
開発内容:主に、以下の技術を開発
     落鉱をかき出すアームの可動域を広くする技術
     バケットの摩耗防止とアームの関節強化により、確実かつ適切に回収する技術

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