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Tebiki/物流現場作業の標準化にも貢献、業容拡大へ8億円調達

2021年11月17日/IT・機器

現場向け動画教育プラットフォーム「tebiki」を運営するTebikiは11月16日、グロービス・キャピタル・パートナーズを引受先とした第三者割当増資を実施し、8億円のシリーズAラウンドを完了したと発表した。

調達した資金は主にチームの拡大に充て、開発・営業・カスタマーサクセス・マーケティング・デザイナーなどの全職種で、「現場の未来を動画技術で切り拓く」という同社のミッションに共感する人材を積極採用していく。

<現場向け動画教育プラットフォーム「tebiki」>
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「tebiki」は、小売・サービス・製造・物流・介護・飲食などの、デスクを持たない社員(デスクレスワーカー)が働く「現場」向けクラウド型動画教育プラットフォーム。同社の貴山代表による食品工場長としての経験を土台に開発されたサービスで、難しいシステム操作を現場に強いるのではなく、作成から編集まで誰でも最新動画技術を直感的に使いこなせるUIが特徴となっている。

現場のOJTをスマホで撮影するだけで音声認識技術で字幕が自動生成され、シーンの削除や静止などの高度な動画編集、音声吹き込みや図形挿入、自動翻訳などを行えるほか、動画閲覧データを自動分析して誰がどこまで習熟したかを可視化し、教育の進捗管理をリアルタイムに行うことが可能。現場教育を大幅に効率化させると同時に、安全・品質・効率といった現場KPIの改善に貢献することで、2019年8月の正式リリース直後から幅広い業種で採用が進んでいる。

物流業界での活用事例としては、大手アパレルメーカーが物流センターでの新人教育に「tebiki」を導入。ベテラン社員が口頭で行っていた新人への作業やルールの説明を「tebiki」に置き換えたことで、説明に費やしていた時間の削減とともに、作業の標準化も実現している。

<「tebiki」採用企業>
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これまで、「tebiki」の利用ユーザーである小売・サービス・製造・物流・介護・飲食などの「デスクレスワーカー」産業は、IT投資全体に占める割合がわずか1%(※Forbes記事参照)と言われており、IT技術を導入しようにも、スタッフや機械の動線・電波状況・温度や湿度・粉塵などのさまざまな障害がある現場環境が妨げになっていた。

しかし、コロナ禍による強制的な行動変容によって現場環境が一気にオンラインへと向かい、長年OJT(On the Job Training)に頼っていた現場教育で遠隔・非同期へのシフトが加速。これに伴い、現場ノウハウを動画の形で可視化する「tebiki」への問い合わせが2020年6月のシードラウンド以降10倍に拡大していることから、Tebiki社では業容の拡大に向けて今回の資金調達を実施。資金調達では、一体感のある経営チームでの急成長を実現させるために、シードラウンドに続いてシリーズAとしては異例のVC1社からの調達というスキームを選択した。

Tebiki社への出資について、グロービス・キャピタル・パートナーズの今野 穣 代表パートナーは、「前回ラウンドに続く単独出資の機会を頂き、大変嬉しく思うと同時に、これは弊社のTebiki社への期待とコミットメントの現れでもある。同社を支援していて最も素晴らしいと思う点は、プロダクトローンチ直後から大手~中小企業まで、あらゆる業種の顧客の現場で導入実績を積み重ねている点だ。日本の強みであり課題でもある『現場』の救世主として、更なる発展を祈念している」とコメント。

また、同社の南 良平 プリンシパルは、「世界的に見ても従来ITが導入されてこなかった現場であるデスクレスワーカー向けのソリューションが盛り上がる中、特に労働力不足が深刻化する日本では、現場の生産性を高めていくことが急務であり必然と認識している。Tebiki社は現場教育(所謂OJT)のDXから展開し、既に強い実績を積み上げており、チーム貴山の今後のより大きな挑戦に益々期待している」と語っている。

<現場向けクラウド型動画教育プラットフォーム「tebiki」の詳細はこちら>

■Tebiki会社概要
所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷5-21-7 第5瑞穂ビル7F
代表取締役:貴山 敬
事業内容:現場向けクラウド動画教育システムの開発・提供
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