物流博物館は2月5日~5月8日まで、没後20周年・生誕120周年記念特別展「『物流』のパイオニア平原直の生涯と思想」を開催している。
戦前・戦中・戦後の激動の時代を通じ、一貫して荷役労働における人間の「苦役」からの解放をめざした平原 直。
戦前から輸送現場に身を置き作業の機械化・合理化を提唱、戦後は月刊誌『荷役と機械』を38年間にわたり発行し、執筆や講演・教育活動を通じてパレット、フォークリフトなどの導入・活用をはじめ、荷役の近代化・物流理論の開発普及に尽力。戦後の変革期を経て合理化された物流発展の礎を築いた先覚者として知られ、その影響は中国・韓国・台湾にも及んでいる。
平原の思想は革新・合理化を主張しながら公共性を前提とし、視線は常に変革によって失われていく技術や運ぶ姿、歴史にも注がれていた。
この展示は、平原が遺した膨大な著作や資料・写真・映像によりその足跡を振り返り、変動期といえる現在に通じる指針を見出そうとする試み。
■開催概要
期間:2月5日(土)~5月8日(日)
会場:物流博物館(東京都港区高輪 4-7-15、TEL:03-3280-1616)
観覧料:高校生以上200円・65歳以上100円・中学生以下無料
休館日:毎週月曜日(3月14・21日を除く)・毎月第4火曜日・祝日の翌日(4月30日を除く)
*3月14日は平原直氏誕生日のため特別開館
共催:流通経済大学
後援:日本パレット協会/流通研究社
協力:日本パレットレンタル
【展示構成】
平原直の事績
1.生い立ちから大学卒業まで
2.「小運送」の現場へ~国際通運入社から敗戦まで~
3.荷役研究所と雑誌『荷役と機械』
4.平原直が見た荷役現場
5.「荷役近代化」への道
6.「物流」の誕生
7.平原直と歴史研究
8.パレット・プールとパレットの標準化
9.国際交流と「善隣物流」
<展示資料より、「目だけ残し顔を覆うハンコタンナの女性たちによる砂礫運搬作業」>
このほか、下記関連事業も開催する。
①「講演会」
定員:会場10名・Zoom30名
時間:各回ともに13:30~15:30
※新型コロナウイルスの拡大状況によりZoom配信のみとなる場合もあり。
第1回:3月26日(土)
「荷役近代化の父・平原直の生涯と思想」
講師:玉井 幹司氏(物流博物館主任学芸員)/共催:東京産業遺産学会
第2回:4月24日(日)
「物流における荷役の役割と将来―変わる生活様式、変わらない物流の本質―」
講師:苦瀬 博仁氏(東京海洋大学名誉教授・流通経済大学元教授)
第3回:5月5日(木・祝)
「小運送合理化に果たした平原直の役割」
講師:河村 徳士氏(城西大学准教授)
②「映画上映会」
定員:各回10名
時間:いずれもAM10:30~/PM14:00~
プログラム A
「荷役はかわる-通運のパレット作業-」(1958年/50 分)
日時:4月10日(日)AM
プログラム B
「欧米の貨物輸送作業」(1957年/20分)
「トレーラーとのせかえ車」(1958年/25分)
日時:2月27日(日)AM・PM/4月10日(日)PM
プログラム C
「荷役はかわる 第2集」(1960年/41分)
日時:3月13日(日)AM・PM/5月3日(火・祝)AM
プログラム D
「荷役はかわる 第三集 ユニット・ロード システム」(1964年/27分)
「荷役は変る-第四集 システム化への道-」(1971年/21分)
日時:3月27日(日)AM・PM/4月24日(日)AM/5月3日(火・祝)PM
*全プログラムで「荷役近代化への道-現場人はいかに闘ったか-」
(1966年/28分/演出・脚本・撮影:平原直)を上映。
③「担当学芸員による展示解説スライドトーク」
定員:各回10名
日時:2月27日(日)/3月13日(日)/3月27日(日)/4月10日(日)/5月3日(火・祝)
いずれも15:30~16:30
■関連事業 概要 ※いずれも事前予約制・先着順
会場:物流博物館2階映像展示室
参加費:いずれも無料(入館料別途要、Zoom参加は入館料不要)
受付:<2・3月開催分>受付中
<4・5月開催分>3月1日(火)受付開始
「申込方法」
①講演会を会場で聴講希望の方
②映画会
③スライドトーク
は電話で申込み。
TEL:03-3280-1616
①講演会のZoom配信を希望の方
メールで開催日の1週間前までに申込み。
mail:tokuten22@lmuse.or.jp
※申込時に(参加希望イベント名/日時/名前/住所/電話番号/どこでこのイベントを知ったか)を記入
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