商船三井は8月30日、同社が三菱造船に発注した日本初のLNG燃料フェリー2隻のうち、2番船の命名・進水式を三菱重工業下関造船所 江浦工場で行ったと発表した。
＜「さんふらわあ むらさき」命名・進水式の様子＞
式典では、商船三井の池田潤一郎会長により「さんふらわあ むらさき」と命名され、続いて同船就航予定航路発着地の大阪府／大分県に縁のある、パラアスリートの中西麻耶氏により支綱切断が執り行われた。
同船は、今年3月に命名・進水した「さんふらわあ くれない」の姉妹船で、2023年3月に三菱造船から引き渡しを受けた後、大分県のフェリーさんふらわあが、大阪～別府航路で運航する既存船の代替として就航する予定。
＜既存船との比較＞
＜同船イメージ図＞
同船は既存船に比べて、貨物輸送と旅客輸送の両面で輸送力と利便性が向上する。貨物輸送では、トラックの積載台数を大幅に増やし、ドライバーズルームを拡充することでモーダルシフトへの対応を加速。また旅客輸送では、客室に長距離フェリー初となるコネクティングルームを設置するほか、最先端の技術やこだわりの設計により静粛性を向上、商船三井グループフェリー事業の基本となる「カジュアルクルーズコンセプト」を更に拡充する。
なお、同社フェリー事業では既にLNG燃料フェリー4隻を発注済で、「さんふらわあ くれない」、同船に続いて最新鋭のLNG燃料フェリー2隻を建造し、商船三井フェリーが運航する大洗～苫小牧航路で、既存船の代替として2025年に就航させる予定。商船三井は今後もグループ一丸となり、低・脱炭素化社会の実現に貢献していくとしている。
