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商船三井/船上業務DXと働き方改革へ、新会社「カタフリ」設立

2022年11月02日/SCM・経営

商船三井は11月2日、同社全額出資の新会社「カタフリ」を設立し、船舶運航時の船上業務デジタル化のニーズがある企業向けのクラウド型船質管理アプリ(カタフリアプリ)の提供を開始したと発表した。

カタフリ社は、デジタル化の遅れや人手不足が課題となっている海運業界に対し、DXや船員の働き方改革に寄与するサービスを提供することで、産業全体を活性化させることを使命としている。

社名の「かたふり」は、日本の船員同士で使われる言葉で、船員同士が身振り手振りも交えながら経験や知識を語り合うことを指す。海事産業に関係するすべてのステークホルダーが適切に知見やノウハウを共有してバリューチェーン全体が活性化されることで、船舶運航を安全で快適にしたいという、創業者の強い想いが込められているという。

<カタフリアプリで行える内容>
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カタフリアプリでは、これまで船や担当者ごとで差が生じやすかった船舶運航時の船上業務について、業務内容と手順を登録でき、作業後の報告もアプリ上で一気通貫で行える。これにより、船員の業務負荷を軽減するとともに、抜け漏れやばらつきの防止、業務の効率化、データ上でのノウハウの蓄積・引継ぎ、フォローアップを可能にする。また、同アプリは通信環境の整わない船上でも、事前にスマートフォン等の端末に必要なデータを読み込んでおけば、通信が途絶えた際にも利用することができる。

今後、カタフリ社は販売代理店として商船三井テクノトレードを起用、営業ノウハウとネットワークにより営業活動を促進する。また、船質管理アプリの提供に留まらず、船舶の運航現場の業務をデジタルの力で効率化し、働く環境と安全品質を向上させるために必要なサービスの開発を続け、提供していく。

なお、同事業は、カタフリの住田勇武 代表が商船三井グループ新規事業提案制度「MOL Incubation Bridge」を通じて発案し実現させたもの。商船三井は引き続き社員一丸となり、新たな発想と切り口で社会課題の解決に貢献していくとしている。

■概要
会社名:カタフリ
所在地:東京都港区虎ノ門 1-17-1 虎の門ヒルズビジネスタワー4階
設立時期:2022年7月
事業内容:船舶の運航現場の業務をデジタルの力で効率化するサービスの提供
株主:商船三井 100%出資
資本金:5000万円
https://www.katafuri.com/company

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