パルシステム連合会は2月13日、配達時に使用する通い箱をリニューアルし、プラスチック使用量を大幅に削減することを発表した。発泡スチロール製の保冷箱は、再生プラスチック原料を100％使用したものへ一部切り替え、折りたたみコンテナも部分的に再生プラスチックを採用する。
＜再生材への切り替えを推進（イメージ）＞
パルシステムは、プラスチック使用量の削減（サイズの縮小、軽量化や紙への置き換えなど）を優先しながら、再生材への切り替えを積極的に進めている。物流資材は、2030年度までに基準年とする2021年度比で25％削減（再生プラスチックへの切り替え含む）を見すえ、2023年度以降の8年間で累計763ｔの削減を目指している。
具体的には、青果や牛乳などを利用者まで届ける冷蔵・冷凍品用の保冷箱に、再生プラスチックを100％原料にして製造されたものを一部で導入する。先行して2月17日から、パルシステム埼玉の白岡センター（埼玉県白岡市）で5400箱を導入し、耐久性や夏の保冷効果の検証を経て、本格導入を目指す。2023年度は10ｔ程度を切り替え、段階的に引き上げる予定だ。
＜100％再生材使用の保冷シッパー（左）と現行のバージン原料品＞
なお、100％再生プラスチック原料の特徴として本体の黄色味が多少強くなるため、汚れや劣化と間違われないよう、側面にリサイクル素材であることを明記し、利用者の理解を促す。
＜黒の底板と上枠材に再生材を使用した折りたたみコンテナハーフサイズ（左）とフルサイズ＞
また、調味料や日用品などの常温品を届ける折りたたみコンテナに、2022年から底面に加え、上部の枠部分にリサイクル素材を導入。これにより41～57％の再生プラスチックが使用され、2022年度は年間16ｔのプラスチック使用量を削減。今後も補充する際に随時導入するという。
生協の宅配では、物流資材を使い捨てずに繰り返し使用している。対面で商品を受け渡す場合はその場で、置き配の場合は次回宅配時に回収し、保冷箱は回収後、金属探知機や目視で異物がないことを確認し15回〰20回程度、折りたたみコンテナは10年以上使用し、汚れや破損が大きい場合は再生プラスチックの原料となる。
同社は、できるだけ長く再使用できるよう、置き配利用者には風雨を避けた場所での保管など協力を呼びかけており、「これからも、利用者とともに資源の有効活用に取り組み、環境配慮型物流への切り替えを促進する」としている。
