セイノーホールディングス（HD）、チェンジ鹿児島、エアロネクスト、九州旅客鉄道（JR 九州）、KDDI スマートドローンは2月20日、同14日に鹿児島県日置市、16日に鹿児島県指宿市において、鹿児島県地域課題解決型ドローン実証実験を実施したと発表した。同実証実験は、2022年度鹿児島県地域課題解決型ドローン実証実験補助金事業の一環として実施したもの。
＜写真右より 指宿市 打越 明司市長、JR九州 赤木由美 上席執行役員経営企画部長、チェンジ鹿児島 中垣雄氏、エアロネクスト 田路圭輔 代表取締役CEO 、セイノーHD 河合秀治 執行役員、KDDIスマートドローン 博野雅文 代表取締役社長＞
同実証では、まず日置市において、「買物代行」を想定し、日用品、医薬部外品をモニター役の地域住民へサービス提供、買い物に関する選択肢（場所・品目）が少ない条件不利地域において、買い物代行とドローン配送を行うことによる「買い物難民」の課題解決を検証。
＜ドローン配送された健康食品セットを 受け取る地域住民モニター （高山区民会館にて）＞
また、指宿市においては、地元の取れたて産品を消費地にいかに短時間で届けられるかを、今回の実証では道の駅「山川港活お海道」から山川駅まではドローン、駅から消費地は JR 九州の旅客列車で貨客混載輸送を行い、当日の夕方には消費地・博多へ到着、飲食店へ納品するまでのフローの検証を行った。また、アンケート等を通じてサービス利用者・提供者それぞれの観点から、構築した事業モデルの「実現可能性」や「持続可能性」について検証を行った。
＜列車に荷物を載せて 鹿児島中央・博多へ配送＞
実証実施体制は、プロジェクト全体企画・統括がチェンジ鹿児島、機体運航および実証企画（ルート選定等）をエアロネクスト、KDDI スマートドローンが担当した。また、実証企画（物流ユースケースのアドバイス等）はセイノーHD、実証企画（自社アセットの提供、貨客混載等）はJR 九州、フィールドは日置市、指宿市が提供した。
今後は、県内の様々な地域課題の解決及び地域における生活の質の維持・向上を図るべく、同実証を通じて抽出された課題の解決やその後のドローン物流の事業化を目指していくとしている。
