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篠崎運送/国内初の環境配慮型「木造」倉庫が岩手に完成

2023年07月05日/物流施設

篠崎運送は7月4日、全木造による環境に配慮した定温倉庫を6月21日、岩手県北上市に竣工したと発表した。

<完成した木造倉庫外観>
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同社は既に物流の要衝である埼玉県北部に、約1万5000坪の自社倉庫を保有しており、穀物の一大産地である宮城県と岩手県に営業拠点を持つ。「創業50年以上培った物流のノウハウの両輪に加え、全木造の環境に配慮した定温倉庫により、地域に根ざした物流企業として役に立ちたい」との考えから木造倉庫開発に取り組んだ。

同社によると、同倉庫は木造営業倉庫としては国内初となる取組みで、今後、東北地方で収穫された玄米・大豆等の穀物類を中心に保管していく予定だという。

<家庭用エアコンを活用>
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同倉庫は、家庭用ルームエアコンを活用することで、Co2排出量は従来型倉庫と比較すると、1/3の規模まで削減可能となる。また、全木造の定温倉庫は鉄骨造の定温倉庫に比べ断熱性が高く、外気の影響を受けにくいという利点がある。

<環境貢献を実現する定温倉庫>
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さらに建築資材に木材を利用する利点として、Co2を吸収し酸素を排出、そして炭素を木材に留める性質が挙げられる。カーボンニュートラルが主流となる現在、持続可能な全木造の定温倉庫は、環境貢献の実現が期待されている。

<木材の性質(イメージ)>
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同社は現在、埼玉県においても2棟目を施工している。さらに、3棟目の構想では外部電力に依存せず、屋根に設置した太陽光パネルの電力を利用、二酸化炭素を全く出すことのないゼロカーボンの営業倉庫事業の開発を進め今後、『木造・定温・環境貢献』をビジネスモデルとして展開していく。

なお、同社は今回の施行会社であるHIJ.と、物流会社として初となる戦略的パートナーシップ契約を締結。今後、関東から東北エリアにかけては同社が本営業倉庫の唯一の供給元として、より一層の事業拡大を目指していく。

■木造定温倉庫 概要
名称:篠崎運送倉庫 岩手支店
所在地 :岩手県北上市流通センター1-27
延床面積:286坪
構造:全木造平屋建て

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