ロジスティードは7月5日、在庫管理のデータ分析を自動化し、AIやシミュレーションによって分析を高度化・可視化することで、物流センターの在庫適正化を支援する新サービス「SCDOS 協調型在庫コントロール支援サービス」の提供を開始したと発表した。
＜サービスイメージ＞
新サービスは、物流センターの在庫管理に関わる顧客の物流本部・商品本部や、取引先などのステークホルダーをデジタルで繋ぎ、データに基づいた在庫適正化を推進するもの。2021年7月から静岡県でドラッグストアを展開する杏林堂薬局の物流センターを対象とした実証実験で、熟練担当者のデータ集計・加工・分析業務を月あたり25時間削減できること、さらに物流センターの在庫を6～15％削減できる見込みを確認し、2023年度からサービス提供を開始した。
＜システムの特長＞
特長として「実績管理モニタ」「在庫分析モニタ」「発注パラメータ提供」の3機能を有している。
実績管理モニタでは、DWH（Data Warehouse：さまざまなシステムから大量のデータを収集し、整理して保存する「データの倉庫」）を構築することで、これまで担当者が各拠点の物流実績データを加工・集計していた作業プロセスを自動化し、鮮度・精度の高いデータで、物流センターの現状を可視化できる。
在庫分析モニタでは、WMS（倉庫管理システム）の入荷実績から推定したアイテムごとの発注ロット・発注サイクルなどを考慮した、AI・シミュレーション技術の活用による需要予測・在庫シミュレーションを行い、理想的な在庫推移を計算し、削減可能な在庫を可視化できる。
発注パラメータ提供では、店舗の販売実績や特売計画に基づき、翌週の発注パラメータをアイテム別に計算し、在庫基準や発注点数を参考情報として提供する。
ロジスティードは、物流事業で培ってきたオペレーションノウハウと、デジタル技術を活用した予測・シミュレーション・最適化によって顧客の課題解決を支援するDXソリューションの開発を推進。サプライチェーン上の情報をデジタル基盤で一元管理・可視化し、分析・シミュレーションを加えて課題解決をサポートするソリューション群をSCDOS（Supply Chain Design & Optimization Services）と総称し、提供することで、顧客のサプライチェーンの最適化を支援している。
