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NXHD/グループの特積み事業を名鉄運輸に統合

2023年08月09日/SCM・経営

NIPPON EXPRESSホールディングスは8月9日、日本通運の特別積合せ貨物運送事業と日本通運の子会社であるNXトランスポートを名鉄運輸へ統合すると発表。本格的な協議を行う旨の基本合意書を、名鉄運輸の親会社である名古屋鉄道と同日付で締結した。

事業統合は、日本通運を吸収分割会社、名鉄運輸を吸収分割承継会社とし、日本通運が所有するNXトランスポートの発行済普通株式の全てを吸収分割で承継させる取引と、日本通運の特別積合せ貨物運送事業を吸収分割で承継させる取引によって行う。

まず2024年4月にNXトランスポートを承継し、2025年1月に日本通運の特別積合せ貨物運送事業を承継する予定。事業統合により、NXトランスポートはNIPPON EXPRESSホールディングスの連結対象外となる。

事業統合の対価は名鉄運輸の普通株式とするが、事業統合の実行後も名古屋鉄道が名鉄運輸の発行済み普通株式の50%超を所有することを基本方針としており、具体的な内容や方式については2023年12月~2024年1月に予定している最終契約締結までの間に決定していく。現在の名鉄運輸の株式保有率は名古屋鉄道が80%、日本通運が20%。

日本通運と名鉄運輸は、2015年12月25日に資本業務提携契約を締結し、特積み事業の分野で協業を推進。両社グループがそれぞれに輸送ネットワークを維持しながら、一部地域で集配の共同化や拠点の共同利用などを実施し、ネットワークを部分的に相互活用することでオペレーションの効率化を図ってきた。

一方、昨今ではエネルギー価格高騰、トラックドライバー不足、働き方改革関連法の施行等に伴って、人件費、外注費の上昇などの課題が顕在化。また、国内人口の減少、産業構造の変化などの影響を受け、国内総貨物量は減少することが予想され、特積み事業の市場についても、総貨物量の大幅な増加は期待できない状況にあることから、昨今の経営環境変化に対する各種課題の解決とサービスレベルの向上を図るため、資本業務提携の強化にむけた協議を開始することを2023年5月22日に発表している。

両社では、今後の特積み事業の方向性についてさまざまな角度から検討を行い、今後のアライアンスのあり方や相乗効果のさらなる具現化に向けた協議を重ねた結果、事業統合を行い、新たな合弁事業の体制を確立することが、両社グループの特積み事業の拡大と強靭化につながると判断し、事業統合の実現に向けて基本合意書を締結することとした。

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