丸井グループは12月23日、グループの物流事業会社ムービングが提供する館内物流システム「トコハコ」が、商業施設「イチ*ビル」(愛知県一宮市)に採用されたと発表した。「イチ*ビル」の館内物流は、名鉄NX運輸が受託している。
「トコハコ」は、オフィスビルや大型商業施設など、一つの建物に入居する複数のテナントに対して、荷物の集荷や配送を一括して管理する業務をスマートにDX化するシステム。バックオフィス業務の負担を軽減するとともに、データ活用による業務改善を通じ、生産性の向上と人手不足の解消につなげる。
特に館内搬送は、配達先のラストワンマイルを担い、作業履歴の管理が欠かせない。従来のアナログ管理では伝票の写しなど煩雑な作業があったが、「トコハコ」だと荷物や作業履歴を一元的にデータ管理でき、現場の負担が大幅に減る。
またアナログ運用では業務の属人化が課題となるが、「トコハコ」は直感的に操作でき、業務フローの標準化やスキルの平準化ができる。ウェアラブルデバイスを活用すれば片手で操作でき、荷物を持ちながらでも効率的に作業が進められる。
また、リアルタイム通信で取得した作業データをダッシュボード上で即座に確認。当日の業務進ちょくに応じた柔軟な人員配置ができるようになる。導入実績では、現場作業時間を約2割、精算業務時間を約8割削減する効果が確認されているという。



