LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





Hacobu/ビックデータ分析、長距離4割超で共同配送実現の可能性

2023年09月12日/IT・機器

Hacobu(ハコブ)は9月12日、同社の提供するトラック予約受付サービス「MOVO Berth(ムーボ・バース)」に蓄積された物流ビッグデータを活用した共同配送の実現可能性に関する分析を実施したと発表した。その結果、1日の運行のうち41.3%で共同配送の実現可能性があることが明らかとなった。

物流の「2024年問題」を背景に、企業の枠を超えた物流の効率化の取組みが一層求められている。Hacobuはデータドリブンな物流課題の解決を目指し、今回、MOVO Berthに蓄積された物流ビッグデータを活用し、企業の枠を越えた物流効率化実現のための分析を実施した。

長距離輸送においては、1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)から関西(大阪府)への長距離輸送を対象に、共同配送の実現可能性を検証した。その結果、8月のある1日において、MOVO Berthで取得できる全運行のうち、41.3%で共同配送の可能性がある(発着地および到着時間帯が同一)ことが明らかになった。

<1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)から関西への運行実績データ>
20230912hacobu1 520x448 - Hacobu/ビックデータ分析、長距離4割超で共同配送実現の可能性

同社は今後の分析において、荷物種別や積載量、車両サイズなどの情報も加味した上で、より実現可能性の高い共同配送の可能性を検討していくとしている。

また、近隣からの共同納品を対象とした分析においては、千葉県船橋市内にある物流団地Aを対象に、物流団地Aに納品している車両の出発地・納品時間帯・車両サイズ・荷物種別・数量のデータを抽出し、共同配送の可能性に関する分析を実施した。

<物流団地Aに納品しているデータの出発地分析>
20230912hacobu2 520x353 - Hacobu/ビックデータ分析、長距離4割超で共同配送実現の可能性

抽出したデータを分析した結果、ある1日において、国道16号沿いを出発地として、小型トラックで類似品目を同時刻に納品している実績があることが分かった。このことから、事業者を超えた共同納品を実現できる可能性があることが明らかとなった。

<国道16号沿いを出発地とした納品実績データ>
20230912hacobu4 520x353 - Hacobu/ビックデータ分析、長距離4割超で共同配送実現の可能性

なお、今回の分析は、物流情報のビッグデータ活用を推進する目的で新設した同社データエンジニアリング部が中心となり実施した。「データで事実を直視し、建設的な解決策を考え、新しい物流の在り方を創る。このようなロジスティクスの世界を『データドリブン・ロジスティクス』と呼び、その実現に邁進し、社会課題の解決に挑んでいく」と同社。今後も物流ビッグデータを活用した分析事例を定期的に発信していくとしている。

関連記事

IT・機器に関する最新ニュース

最新ニュース