川崎汽船は9月25日、日本海事協会と舶用バイオ燃料によるCO2削減量の認証・証明書の発行体制を構築し、同体制に基づいた認証・証明書の発行を実施したと発表した。
今回発行した認証・証明書は、2022年にJFEスチールと住友商事の協力のもと、自社運航のスープラマックス型バルクキャリア「ALBION BAY」で実施した舶用バイオ燃料を用いた試験航行に関するもの。
試験航行では、2022年7月24日にJFEスチール西日本製鉄所で熱延コイルの積載を完了し、揚地パキスタンに向けて航海を開始。8月3日に航路途中のシンガポール港で舶用バイオ燃料の供給を受け、シンガポール出港後に舶用バイオ燃料を用いた試験航行を行い、8月16日に揚地へ到着した。
燃料には、従来の化石燃料比でライフサイクル(原料の栽培から最終的な燃料利用まで)で約8~9割のCO2削減効果が期待できるバイオディーゼルに、従来の化石燃料を混合したバイオ燃料を使用した。
今後も、川崎汽船では、舶用バイオ燃料によるCO2削減量の認証・証明書の発行によって、顧客のサプライチェーンの環境貢献度(スコープ3)を定量的に示す取り組みとして年々高まるステークホルダーによる企業の非財務情報開示の対応に寄与していくとしている。