商船三井は9月25日、マレーシア国営エネルギー事業会社・PETRONAS社の100%子会社である、PETRONAS CCS Ventures社および同じくPETRONASグループの海運会社 MISC社と、液化CO2輸送船（LCO2船）の開発・保有を目的とした合弁会社（船主JV）設立に基本合意したと発表した。今後3社は、船主JV設立に向けた最終合意のため、協議を行っていく予定だ。
基本合意に関する署名式が9月22日に東京で行われ、同社の田中利明 副社長、PETRONAS社のDatuk Adif Zulkifli 副社長兼上流部門CEO、MISC社のCaptain Rajalingam Subramaniam 社長兼グループCEO立会いのもと、同社の野間康史 執行役員、PETRONAS CCS Ventures社のEmry Hisham bin Yusoff CEO、MISC社のHazrin Hasan 副社長が署名した。
＜署名式の様子 後列左が同社田中副社長、前列左が野間執行役員＞
同社は2022年2月にPETRONAS社と覚書を締結し、2023年6月にはLCO2船及び洋上浮体式設備（FSO）の設計基本承認（AiP）を取得するなど、液化CO2の海上輸送に関する事業開発を進めている。
今回、新たにMISC社も同取組みに加わり、将来想定される多様な液化CO2の輸送ニーズに対応するべく、液化CO2船を中心とする液化CO2の輸送手段の検討の他、船主JVを通じた最適ビジネスモデルの検討において協力していく。
同社はPETRONASグループとの更なる協業を通じ、CCSバリューチェーンの早期構築、ひいてはカーボンニュートラル社会の実現に向けて貢献するとしている。
