福山通運が11月8日に発表した2024年3月期第2四半期決算によると、売上高1412億2900万円(前年同期比2.8%減)、営業利益62億3700万円(46.6%減)、経常利益71億7500万円(41.9%減)、親会社に帰属する当期純利益43億8400万円(45.6%減)となった。
同社は複合一貫輸送サービスを強化するため、3PL拠点となる倉庫機能を有した千葉八千代支店(千葉県)を開設するとともに、タイの総合物流会社を買収した。一方、ドライバー不足がより深刻化するなか、荷役分離によるドライバーの作業軽減や業務形態に適応した職種を新設し、採用を進めるなど「2024年問題」に対応するための企業努力を進めている。
セグメント別にみると、運送事業では新たな集配拠点の開設とともに、輸送ルートの最適化を目的とした取扱貨物情報のデジタル分析や全長25mダブル連結トラックの積極的な導入などによる幹線輸送の効率化に取り組んだが、物価上昇など消費活動の下押し要因などもあり、貨物輸送量は低調に推移。この結果、売上高は1221億5400万円(2.4%減)、営業利益は58億500万円(47.0%減)となった。
流通加工事業では、取扱量の減少により低調に推移し、売上高は104億2800万円(1.0%減)、営業利益は15億5000万円(11.0%減)。
国際事業では、高騰していた海上運賃が下落傾向となり低調に推移。なお、7月にASEAN域内での物流事業の拡大を視野に、総合物流会社を連結子会社化。この結果、売上高は52億3200万円(20.2%減)、営業利益は2億1800万円(42.5%減)となった。
その他事業では、新たに連結子会社化した事業会社による工事収入の増加や国内外の団体旅行の回復により、商品販売収入が増加。この結果、売上高は34億1300万円(12.5%増)、営業利益は6億6600万円(8.7%減)となった。
通期は、売上高2872億円(2.1%減)、営業利益115億円(46.2%減)、経常利益130億円(43.4%減)、親会社に帰属する当期純利益88億円(57.7%減)を見込んでいる。