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日本オラクル/トヨタマリンのサプライチェーン基盤を構築

2024年04月18日/SCM・経営

日本オラクルは4月18日、トヨタ自動車 事業開発本部 新事業推進部 マリン事業室(トヨタマリン)が、事業成長のためのデジタル・トランスフォーメーションの一環としてサプライチェーン基盤を強化するために、「Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning (ERP)」と「Oracle Fusion Cloud Supply Chain & Manufacturing (SCM)」を採用したと発表した。

従来、独自要件でスクラッチ開発したレガシー・システムを利用し、新艇建造のための部品調達・在庫管理やアフターパーツの販売管理を行う一方、事務処理工数の増加や運用ルール見直しなどのシステム改修における改善スピードが課題だった。潜在顧客開拓のための先進技術の活用や顧客満足度を最大化させる仕組みの構築、他のプラットフォームとの連携強化なども必要。また、マリン事業のさらなる価値向上戦略を探索するために、商品の生産性を向上させるだけでなく、形骸化した既存業務の無駄を徹底的に排除し、余力を創出することも重視した。

トヨタマリンでは、「Oracle Cloud ERP」と「Oracle Cloud SCM」を活用し、開発からアフターサービスまで統合されたサプライチェーン基盤上で、新艇の個別受注からアフターサービスまでを一元的に統合し、部品表、調達、納期、在庫管理などの業務を行っている。艇ごとの原価管理の可視化、改訂情報をタイムリーに反映させるメンテナンス業務、在庫補充数量のミニマックス計画に基づく自動提案など、事務処理の効率化、生産性の向上にも取り組んでいる。

トヨタマリンは今回のプロジェクトにおいて、Fit to Standardのアプローチを採用することで、SaaSの標準機能を最大活用し、アドオン開発のコストを極限まで抑制してきた。これにより、「Oracle Cloud ERP」と「Oracle Cloud SCM」の導入期間を可能な限り短縮。また、堅牢なセキュリティを備えている点に加え、改善の対応にコストと時間を要する過去のスクラッチ開発の経験から、疎結合型で必要な機能だけを選択して迅速に導入できる点と、予測が難しい将来に備え、変化にタイムリーかつ柔軟に対応が可能な「Oracle Cloud ERP」と「Oracle Cloud SCM」を評価している。

トヨタ自動車 事業開発本部 新事業推進部 マリン事業室の西田 健一主幹は「トヨタマリンでは、限られたリソースで事業成長を支えるため、レガシー・システムの刷新を決断した。短期導入、早期定着、継続的な進化を実現できる基盤として、『Oracle Cloud ERP』と『Oracle Cloud SCM』を選択した。将来的に、AIなど最新テクノロジーの活用も視野に入れ、省力化・自動化・業務改善による事務処理の効率化と生産性のさらなる向上を目指せることに期待している」と述べている。

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