LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





イノフィス/マッスルスーツの倉庫・配送業務での有用性を検証

2024年04月23日/IT・機器

イノフィスは4月23日、マッスルスーツ「Soft-Power」について、倉庫・配送業務での有用性を検証する実証実験を、ヒューテックノオリン等の協力を得て実施したと発表した。

<マッスルスーツ「Soft-Power」>
20240423innophys - イノフィス/マッスルスーツの倉庫・配送業務での有用性を検証

実証実験は、多摩地域でのイノベーションエコシステム構築を目指す東京都による「多摩イノベーションエコシステム促進事業 リーディングプロジェクト」の一つとして、都からプロジェクト業務を受託したデロイトベンチャーサポートの支援の元、4社(森永乳業 東京多摩工場、ヒューテックノオリン、菊池製作所、ナック)の実証フィールドで実施。

人工筋肉のアシスト技術をサポーターの背面部に組み込むことで、動力に電気を用いないサポータータイプで最強クラスの補助力を実現したマッスルスーツ「Soft-Power」を、腰への負担が大きい、荷物の持上げや積込、引上げ、荷卸し、移動、運搬といった作業で実際に運用し、作業者の腰への負担軽減や、作業効率など生産性の向上をもたらすことができるかを検証した。

<アンケート調査の結果>
20240423innophys1 710x333 - イノフィス/マッスルスーツの倉庫・配送業務での有用性を検証

20240423innophys2 710x331 - イノフィス/マッスルスーツの倉庫・配送業務での有用性を検証

検証結果によると、使用後アンケートでは約半数の利用者から「今後も使用したい」、「Soft-Powerを職場で採用してほしい」、「Soft-Powerがある職場で仕事をしたい」との回答があり、 マッスルスーツ「Soft-Power」が業務に支障なく使用できることが確認できた。

<検証結果>
20240423innophys3 - イノフィス/マッスルスーツの倉庫・配送業務での有用性を検証

着用者に筋電系センサーを用いて筋力負荷値の計測と分析を行った結果では、特に固定位置での繰り返し作業で、腰への負荷を最大60%低減する効果を確認。

また、原材料の運搬業務でマッスルスーツ「Soft-Power」の着用有無による業務改善効果を測定したところ、着用した場合に同業務の平均時間が6%短縮された。

実証先企業の企業管理者(安全担当マネージャー)へのヒアリングでは、腰部に不安を抱えている従業員が利用した場合に、明らかな効果を実感しているとの回答があり、退職率の軽減につながる可能性が示唆された。

一方で、腰痛発症への危機感が希薄な若年層の従業員に対しては、意識改革をしていく必要があるとし、腰痛を予防する意識が完全に定着すれば、長期的には定量効果が期待できるとした。

関連記事

IT・機器に関する最新ニュース

最新ニュース