大和物流は5月8日、大和ハウス工業が静岡県掛川市に開発したマルチテナント型物流施設「DPL掛川」内に入居し、同月1日より「掛川物流センター」として運営を開始したと発表した。2024年問題に対応した物流ネットワーク強化が目的で、静岡県内での物流センター開設は同社初。
＜「掛川物流センター」外観＞
2024年問題をはじめドライバー不足が進むなか、その対応策として中継輸送の普及と実用化に向けた取り組みが進んでいる。特に東京・大阪間の長距離輸送では、中間点となる静岡県浜松市～掛川市のエリアに中継拠点を設置する動きが活発化しており、大和物流では同センター開設により中部エリアの輸送ネットワークの強化と長距離輸送における中継地点機能の構築に取り組む。
＜周辺地図＞
＜広域図＞
今年4月に施行された「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準（改善基準告示）」では、ドライバーに対する1日の拘束時間は原則13時間以内と定められ、1日の走行可能距離は約560km（片道約280km）といわれている。アクセスは、東名高速道路「掛川IC」から約2.7kmに位置し、東京（霞が関IC）から約220km、大阪（吹田IC）からは約270kmと日帰り運行が可能。長距離輸送における中継拠点として適した立地だ。
標高約70mの高台に立地し、洪水・高潮・津波・土砂災害などの危険性が低いため、BCP（事業継続計画）対策にも適している。
＜倉庫内観＞
＜トラックバース＞
同社は2024年問題に対応した物流センターネットワークの見直しを進めており、2022年以降に開設した物流センターは、22か所・総延床面積11万坪に上る（完成予定のものも含む）。
＜2022年以降の主な物流センター開設実績・予定＞
■施設概要
名称：掛川物流センター
所在地：静岡県掛川市南西郷1315-1
同社運用区画：1階・2階の一部（倉庫B区画）
同社運用面積：8949.28m2（約2707.16坪）
構造：地上2階建て
バース形状：高床式／接車台数13台
床荷重：各階1.5t／m2
搬送設備：貨物用エレベーター 3.5t：1基
アクセス：東名高速道路「掛川」ICから約2.7km
最寄り駅：JR東海道本線「掛川」駅から約2.0km
開設：2024年5月1日
運営：大和物流
