商船三井は11月5日、東南アジア・太平洋州地域を統括するMOL(Asia Oceania)が東南アジア域においてマルチテナント型高度自動化倉庫を中心とした複数の「ロジ・インフラ」の開発・投資を行う共同事業に参画したことを発表した。
この事業は、アジア屈指の大手総合不動産デベロッパーCapitaLandグループの中核企業であるCapitaLand Investment Limited(CLI)が主導するファンドを通じて行われる。
また、ここでの「ロジ・インフラ」は、ロジスティクス事業の中核をなす海上・航空貨物を取り扱うフォワーディングの業態ではなく、倉庫などの物流設備を所有し荷主・フォワーダーなどに賃貸する業態を指すものだ。
事業においては、CLIおよび共同参画するタイの大手不動産デベロッパーPruksa Holding Public Company Limited、台湾の物流倉庫デベロッパーAlly Logistic Propertyとともに、タイ・シンガポール・マレーシア・ベトナムを対象地域として、ALPが開発するマルチテナント型高度自動化倉庫モデル“OMEGA”を中心とした高付加価値物流倉庫などの「ロジ・インフラ」の開発と投資を行う。
すでにタイでは、1号案件となるOMEGA 1 Bang Na, Thailand 倉庫(OMEGA 1 Bang Na)を建設中だ。
商船三井と各出資パ-トナーは、OMEGA 1 Bang Naに続く形で、各対象地域のマーケット需要に合致する「ロジ・インフラ」投資を今後拡大していくという。
■OMEGA 1 Bang Na 概要
所在地:タイ・サムットプラカーン県(Bang Phil Noi, Bang Bo District, Samut Prakan 10560, Bangkok, Thailand)
構造:常温庫2棟、冷凍冷蔵庫1棟
敷地面積:約20万m2
収容能力:約16.9万パレット
全棟竣工時期:2027年2月(見込み)
なお、この件と同時に同社グループのダイビルも、CLIが主導するファンドを通じたインド・チェンナイ市のビジネスパーク開発に参画することが決定している。
商船三井グループとCLIは、地域・アセットタイプにとらわれない、多岐にわたる協業関係を今後さらに深めていくとしている。
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