川崎汽船は12月9日、自動車専用船「VIKING OCEAN」に、舶用バイオ燃料の供給を行った。日本国内での同社運航船へのバイオ燃料の供給は、同社で初めてとなる。
バイオ燃料は環境負荷低減が可能な代替燃料で、船舶の既存のディーゼルエンジンの仕様を変えずに使用可能だ。
このバイオ燃料に含まれるFAME(脂肪酸メチルエステル)は、従来の化石燃料と比較して、ライフサイクル全体(原料の栽培から最終的な燃料利用まで)で約84%のCO2削減効果が期待されている。
今回、FAME24%を低硫黄燃料油(VLSFO)に混合した「B24」を使用することにより、「VIKING OCEAN」の航海において、約190トンのCO2削減効果が見込まれているという。
なお今回使用するバイオ燃料は、食料や飼料と競合する原料の使用を避けたバイオマスなどの再生可能な有機資源を原料としている。
川崎汽船の環境に関わる長期指針「“K”LINE 環境ビジョン 2050~青い海を明日へつなぐ~」では、国際海事機関(IMO)が定める2030年目標である「CO2排出効率2008年比40%改善」を上回る「同50%改善」という目標を設定。更には2050年の目標としてGHG排出ネットゼロに挑戦していくことを掲げている。
同社は今後も環境負荷低減が可能な代替燃料導入に取り組み、目標達成に向け挑戦していくとしている。
MOL PLUS/ブルーエコノミーに特化のファンド通じ社会課題解決