防災テックのスタートアップ、Specteeは2月3日、大雪時に発生する車両の滞留(スタック)を検知する新たな技術を開発し特許申請したと発表した。
物流のスタック回避や安全運送、自治体や道路管理者の雪害対策に役立てたいという。
<2024年2月5日、神奈川県箱根地域での車両滞留を再現したイメージ。赤色の濃い箇所ほど滞留のリスクが高い>
この技術は、自動車のプローブデータ(走行位置、速度等)や、SNSなどをもとにした過去の車両滞留の発生場所、気象情報などを複合的に活用。
独自のAIにより解析し、地図上の地域を網の目状に分割して表示することで、滞留状況を見える化する。
Specteeは、これまでも道路カメラを活用してスタックを検知する技術を開発してきたが、カメラ設置の少ない山間部など広域をカバーするのは難しく、映像を24時間リアルタイムで解析するにはコスト面でも課題があった。
自動車のプローブデータを活用することで、より広範なエリアで、より安価にスタックを検知できるようになる。
近年、豪雪や吹雪により、国道や高速道路などで大規模なスタックが頻発し、トラック輸送や自動車の通行に支障が出る被害が発生していることから、AI活用による早期検知の技術開発に取り組んだという。