キャセイカーゴは5月9日、国際空港評議会(ACI)が発表した「2024年世界で最も取扱貨物量の多い空港」において、香港国際空港(HKIA)が首位を獲得したと発表した。HKIAが同賞を受賞するのは2010年以降で14回目。
キャセイカーゴは、キャセイ・グループの航空貨物事業部門で、世界有数の航空貨物運航会社の一つ。本拠地を香港に構え、世界94以上の貨物目的地にサービスを提供。専用貨物機としてボーイング747-8Fを14機とボーイング747-400ERF(エクステンデッド・レンジ・フレイター)を6機運航しているほか、キャセイパシフィックの大型旅客機の貨物スペースも使用している。
貨物部門にはDHLとの提携で運航するエクスプレス貨物運送会社であるエア・ホンコンも含まれ、香港国際空港にあるキャセイカーゴ・ターミナルの運営も行っている。
同日、キャセイカーゴ・ターミナルでは、自動運転トーイングトラクター(AET)で香港国際空港のターミナル内から西貨物エプロン(WCA)まで貨物をけん引するエンドツーエンドの試験運用を初めて行ったことも発表。
試験運用では、完全自動運転のトーイングトラクターが4台のコンテナドーリー(貨物運搬用台車)をけん引してキャセイカーゴ・ターミナル内に入り、指定された貨物引渡ゲートまで自走し、貨物を積み込んだうえでターミナルから空港内を横断して最も遠い貨物エプロンである西貨物エプロンまでの貨物の輸送を無事に完了した。輸送された貨物は、キャセイカーゴ便への直接積み込みの準備が整った状態で届けられたという。
キャセイカーゴのトム・オーウェン取締役は「今後も運輸・物流局、民航処(民間航空局)、香港空港管理局をはじめとする航空貨物業界全体の皆さまと連携し、革新を続け、HKIAが世界最高かつ最も忙しい航空貨物ハブとしての地位を維持し続けられるよう尽力していきたい」とコメントしている。
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