日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は8月5日、ロジスティクスにおいて優れた実績をあげた企業・団体を表彰する「ロジスティクス大賞」が決定したと発表した。
今年で42回目の開催となり、大賞は運輸デジタルビジネス協議会とtraevoによる取組み「共同輸送データベースの普及によるフィジカルインターネットの実現に向けて」が受賞した。
traevoが提供する共同輸送の促進を目的に構築されたデータベースが、物流情報の可視化・共有を通じて、業種や業態を超えた実践的な水平連携の道を切り開いた点が高く評価された。
またこうした取組み成果はフィジカルインターネットの社会実装に向けた基盤整備と位置づけられ、将来的には国際物流やカーボンニュートラルなど社会課題の解決にも貢献する可能性があるとして、大賞に相応しいと評価された。
ロジスティクス準大賞には、ミスミグループ本社による、「機械部品業界のサプライチェーン在庫可視化によるロジスティクス最適化」が選ばれた。受発注や在庫、輸送の状況をリアルタイムで統合管理することで、機械部品業界における納期遵守率の向上と、リードタイムの大幅な短縮を実現した点が評価された。
ロジスティクス大賞 技術革新特別賞は、花王の「デジタルデータ・先端技術を活用した完全自動化倉庫実現によるドライバー・作業員不足への対応」が受賞。推進する自動倉庫プロジェクトにおいてロボティクス、IoT、WMSなど先端技術を活用し、高度な自動化を実現した点が評価された。
ロジスティクス大賞 社会性特別賞に選ばれたのはクボタ。「複数民間企業連携による東京港オフピーク輸送トライアルプロジェクト」により、民間企業同士が連携し輸送時間帯の平準化とドライバー負荷の軽減を実現しようとした先駆的な取り組み。
表彰式、受賞記念講演会は2025月10月17日、協会年次大会「ロジスティクス全国大会2025(2日目)」で開催される予定。