パナソニック コネクトの100%子会社で End-toEnd のデジタルサプライチェーン変革のリーディングソリューションプロバイダーである Blue Yonderは8月20日、米国現地時間8月19日、返品ソリューションのテクノロジープロバイダーであるOptoro, Inc.(オプトロ)を買収したと発表した。
Blue Yonderは、返品管理機能を強化、より堅牢で包括的なソリューションの提供を開始する。
商品返品は消費者にとって摩擦を生み出し、企業の利益率に悪影響を与えるだけでなく、サプライチェーン全体における在庫活用の大きな非効率を引き起こしている。特に倉庫内や店舗での返品処理は、返品ライフサイクルの中でも特に複雑な領域であり、毎年 95億ポンド(約43億9000万キログラム)の返品が埋立処分されているのが現状。
Blue Yonder は、大量の返品を抱える大手小売業者やブランド向けのOptoro の強力な返品処理機能に着目し、この分野での機能強化につなげる手段とした。Optoro と Blue Yonder のソリューションが統合されることで、小売業者、ブランド、物流サービスプロバイダー(LSP)は、End-to-End の包括的な返品管理ソリューションにアクセスできるようになり、サービスを効率化し、廃棄を削減、可視性を向上させることが可能になる。
Optoro の機能と以前の買収(Doddle 社)からの Blue Yonder の既存の返品管理ソリューションを組み合わせることで、Blue Yonder は顧客に様々な価値を提供できるようになる。
具体的には、「エンタープライズグレードの返品処理」では、クラウドネイティブで成熟した豊富な機能を備えた返品処理および振り分け機能を追加し、倉庫および店舗での返品処理を強化。これにより、返品商品の循環的な流れを完結させる。
「専用返品施設の実現」では、小売業者、ブランド、物流サービスプロバイダー(LSP)が専用の返品施設を効率的に運営できるようにし、業務の柔軟性と効率性を向上させる。
「店舗での返品対応」では、店舗用アプリにより、返品処理を高速化し、在庫の振り分けを自動化して回収を最適化し、利益の最大化を図る。返品客の来店を促すことで、再販による収益拡大の機会を生み、新たな購入の可能性を持つ貴重な来店客を獲得する。
そのほか、「リコマース機能」や「次世代の返品管理」等も実現可能だ。
Blue Yonder は、計画から実行、フルフィルメント、返品に至るまでの包括的なソリューションポートフォリオを持つ唯一の企業として、より持続可能で収益性の高いEnd-to-End のサプライチェーンを構築し続けている。今回の取引は、Blue Yonderにとって過去2年弱で 6件目の買収であり、サプライチェーンマネジメント(SCM)分野でのBlue Yonderの成長の勢いを示すもの。この買収により、同社は小売業および物流業界での強みを引き続き発揮することが可能となるとしている。
パナソニックコネクト/全体最適物流ソリューションでSCM改善に本格始動