日本郵船は8月5日、川崎重工業坂出工場(香川県)で行われた新造大型LPG運搬船「LUNA PATHFINDER(ルナ パスファインダー)」の命名式に参加した。
日本郵船が発注した6隻目の、LPG二元燃料エンジンを搭載したLPG運搬船。竣工後は、世界有数のLPG事業会社アストモスエネルギーに定期傭船され、日本国内、世界各地へのLPG輸送に従事する。
「LUNA PATHFINDER」は、重油とLPGを燃料として使用できる二元燃料エンジンを搭載。主機からプロペラにつながる軸の回転を利用して発電することで、通常航海中にディーゼル発電機を停止させ、ほぼLPG燃料のみで航行できる。
LPGを燃料にすると、従来の重油燃料と比べ、排気ガス中の硫黄酸化物(SOx)が95%以上、温室効果ガス(GHG)が20%以上削減できる。
また、LPGのほかにアンモニアも貨物として積載できるため、将来的に需要増加が期待されるアンモニア輸送にも対応可能となっている。
5日の式典には、アストモスエネルギーの佐藤利宣 副社長、日本郵船の渡辺浩庸 常務執行役員はじめ約50人の関係者が臨席した。
船名は、アンモニアも積載できる仕様になっていることから将来的に脱炭素につながるとの思いを込めた「道標(Pathfinder)」と、夜空に光をもたらす月の女神という意味を持ち、夜の静けさや穏やかな航海を想起させる「Luna」を冠したもの。
■本船概要
全長:229.90m
型幅:37.20m
深さ(型):21.90m
夏期満載喫水(型):11.65m
積載容量:8万6920m2
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