商船三井は8月26日、子会社SeaLoadingが保有しTotalEnergies EP Brasil向けに運航しているカーゴ・トランスファー・ベッセル(CTV)について、Shell Brasil Petróleo向けに使用することを許可する三者間契約を締結したと発表した。
CTV「SeaLoader 1(シーローダー ワン)」は、ブラジル沖サントス盆地に位置するFPSO(浮体式生産貯蔵積出設備)で生産された原油をタンカーへ移送するために、TotalEnergiesに用船されている。
今回の契約により、Shellも「SeaLoader 1」を同社の貨物の積み出しに使用できることになった。
FPSOで海底から生産された原油は、原油タンカーで需要地まで輸送するが、通常の原油タンカーは船体が波や風で揺れてしまうため、EPSOから直接原油を受け取ることができない。
定点保持機能を持つシャトルタンカーが一度原油を受け取り、船から船へ積み荷を移せる平穏な海域まで輸送し、原油タンカーへ再度積み替えるオペレーションを行うのが通常だ。
一方、CTVは、FPSOと原油タンカーの間に接続でき、直接原油を積み替えられる。
商船三井グループは、従来のシャトルタンカーによる原油転送時に比べCO2排出量とコストを大幅に削減できるCTVの普及を目指している。
商船三井/LNG二元燃料の大型原油タンカー「ENERGIA VIKING」命名式